【職員室改革から(2)】職員室は何のため、誰のためにあるのか

横浜市立日枝小学校 学校事務 上部充敬
この連載の一覧

 「職員室って何のためにあるのでしょうか?」

 こういった問いを立ててから職員室改革を始めてはいかがでしょうか。どこの学校にも、当たり前にある職員室。当たり前過ぎて、こういったことを考える機会はあまりないことでしょう。だからこそ、一度立ち止まって、教職員で意見を出し合うとよいと思います。「個人作業の場」「協働作業の場」「情報共有の場」「子どもたちのことを話す場」「リフレッシュの場」など、付箋に書いて出し合うと、それぞれの付箋の数で、皆が特にどの機能を求めているかが「見える化」され、対話もしやすくなります。その上で、「在りたい教職員集団としての姿」を踏まえて、どの機能から整えるか、計画を立てるとよいと思います。

 例えば、横浜市立富士見台小学校では、「ひびきあう教職員集団」を目指していました。そのため、互いの良さを生かし、新たなアイデアが駆け巡るような空間を必要としました。まずは、その空間を生み出すために、断捨離をして職員室を整理しました。次に、より良くひびきあうには、十分な情報共有が必要になりますので、そのための仕組みや空間づくりを行いました。そして、ひびきあいを生み出すには、全ての教職員間でのコミュニケーションの活性化が必須ですので、それを促す空間をつくりました。

 これらの取り組みは、時間と予算がかかります。そのため、実践を進めているうちに、何を目指して、何のためにやっているのかが分からなくなってきます。定期的に、原点に立ち返るためにも、「何のために」について教職員間で対話を繰り返すことが大切です。

 「職員室は誰のためにあるのか」も考えましょう。学校には、フルタイムで働く教員以外にも、専科の教員、学校事務職員、栄養職員、用務員、調理員など、多様な職種の方がいます。加えて、勤務時間が異なる会計年度任用職員や育児短時間勤務の方、育児や介護を抱えて残業ができない方もいます。男性の育休取得も増えてきました。これら多様な視点を生かし、多様な働き方ができる職場をつくれば、強くしなやかな組織になります。私も含め、学校関係者はフルタイムで働く教員を中心に物事を考えがちですが、多様性を実現できる職員室づくりは、常に考え続けるべきことだと思います。さまざまな方と対話をして、その方が「大切にしていること」を知ることが必要です。この点は私自身、とても不足している部分です。いきなり「大切にしていることを教えて」と言ったら、相手が驚く姿が目に浮かぶので、最近では組織開発を促すカードゲームを購入して、それを使って対話するようにしています。

この連載の一覧

あなたへのお薦め

 
特集