【職員室改革から(4)】コミュニケーション活性化期の「共有テーブル」

横浜市立日枝小学校 学校事務 上部充敬
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 「ここの丸テーブルにいる方には、話し掛けていいんだと思って、話し掛けています。」

 誰もが使える小さな丸テーブルについての教職員の言葉です。忙しい毎日、話したいことがあっても、自席で仕事をする教職員には話し掛けにくいものです。その結果、話し相手は仕事上の接点がある人や気の合う人に偏りがちです。実にもったいない状態だと思います。

 対話を通して教職員同士で互いを知り、学び合えることがたくさんあるのに、対話する相手が固定されていると、他の教職員の良さに気付くことができません。また、人は言語化を通して、自分の考えを深めていくこともあります。相手を知ることはもちろん、自分を知る上でも対話は重要です。

 横浜市立富士見台小学校では、職員室内に対話を促す空間をつくりました。中央には大きなテーブルとハイテーブル、各島の端には程よい大きさのテーブルを置き、採点や広いスペースが必要な作業、相談事や会議などで活用されていました。担任外の教職員が、給食を食べる場にもなっていました。

 職員室内のフリースペースで行われる対話は周囲にオープンになるので、他の教職員も加わりやすく、声も掛けやすいものがあります。一方、離れた個室で行われる対話は秘密事ではなくても、無駄に秘密性が高くなります。共有テーブルには、こういったことを防ぐ効果もあります。

 場をつくっただけで、対話が始まるかどうかは、その時点での職場風土に左右されます。「それ置いたからって、変わらないよ」という傍観者のお言葉は横に置いて、この場を使ってどう職場風土をつくり上げていくかを共に考えてくれる人を大切にしましょう。新たな環境を使いこなしていく過程で、自分も変わり、職場に良い風土が生まれる起点になることができるとしたら、ワクワクしないでしょうか。

 「学年を超えた対話を生み出したい」という当時の校長の思いで、職員室中央に大きなテーブルを置きました。その近くにあるハイテーブルには、いつも誰かが持ち寄るお菓子が置かれていました。これらのテーブルのそばには、皆が頻繁に使うコピー機を置きました。人が自然と寄ってくる空間でした。共用空間にいる教職員には話し掛けやすいものです。いかにして、自然に、無理なく共用空間に教職員を引き寄せるかが、コミュニケーションを活性化させるポイントの一つだと思います。

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