【職員室改革から(5)】情報共有化期のスモールステップ

横浜市立日枝小学校 学校事務 上部充敬
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 教職員のチーム力向上には、情報共有体制の強化が必須です。よくある情報共有方法は、口頭口伝、プリント配布、相手の机に付箋メモを貼るといったものだと思います。書き出すときりがありませんが、こういった情報共有でよく起こるのが、「聞いてない」「知らなかった」「〇〇さんが言っていたのと違う」などです。そんな時、「共通理解をより徹底していきましょう」という言葉で、トラブルを収束させることが多いのではないでしょうか。

 例えば、6学年もある小学校では、6つの組織が同時並行で動いていることになります。学年ごとに予定はどんどん変わっていきます。担任以外の教職員も、それぞれの仕事の予定はどんどん変わっていきます。学校にはフルタイムで働く人以外の教職員もたくさんおり、採用形態や職種、家庭の事情によって、勤務時間帯はさまざまです。このような状況でチーム力を発揮する上で、グループウェアが有効な手段の一つとなります。

 今となっては、学校現場に広く普及しているグループウェアですが、導入を試みた2011年度当時は、まだ珍しいものでした。私のプレゼン下手もあり、反対されて導入が頓挫しました。

 その代わりに導入したのが、教職員のPC同士で伝えたいことを付箋に書いて送り合えるソフトでした。気軽に使えるので、コミュニケーションの選択肢が増えました。ただ、いざ導入しようとインストール作業をしたところ、「絶対にこんなの使わない」「必要ない」と言う人もいました。でもその後、一番想定外で効果的な使い方をしたのは、この人たちでした。その上、この簡易的なソフトに物足りなさを感じ始めたのです。

 そのタイミングで、幸運にも市教委によるグループウェア試験校に選ばれ、職員室は「早く導入しよう」「明日には教職員に伝えよう」という雰囲気になりました。使用方法の説明会では、途中から説明も聞かず、勝手に機能を活用して楽しんでいる人もいました。そうして、あっという間に活用が進んでいきました。

 導入したグループウェアが使いやすかったこともありますが、職員室改革を進めている土壌があったことと、スモールステップを踏んだことで、グループウェアの活用は円滑に進みました。グループウェアに限らず、誰だって未知のものに対しては否定的になりがちです。一つの機能を使いこなすことから始めて、制限をなるべく設けず、自然に活用が広がっていくのを楽しむようにするとよいと思います。

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