【職員室改革から(6)】ワークショップで職員室を変える

横浜市立日枝小学校 学校事務 上部充敬
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 拙著『教師の生産性を劇的に上げる職員室リノベーション 32のアイデア』の中には、幾つかワークショップのようなアイデアを掲載しています。

 一つ目は、自席周りの机の整理整頓を、皆で考えるワークショップです。横浜市立富士見台小学校の教員が考え出しました。「自分の机のことなのに、なぜ皆で考えるの?」と疑問に感じる人もいると思いますが、理由は簡単です。皆で共有すべき書類を個人持ちしているケースが多いからです。書類の個人持ちをすると、その書類を必要とする他の人が働きづらくなります。とはいえ、個人持ちした方が働きやすい面もあります。そこで、皆で対話しながら、何を個人持ちにして、何を皆で共有化すると働きやすいかを考えていくのです。

 二つ目は、限りある時間の使い方を、皆で考えるワークショップです。これは、「先生の幸せ研究所」との共同開発ツールです。自分の時間の使い方をどんなに突き詰めても、皆で働いている限り、相互の影響は避けられません。また、一人で考えると1日の勤務時間は7時間45分ですが、学年3人で考えると7時間45分×3人=23時間15分となります。こう考えると、時間の使い方の幅も広がります。

 他にも、「こんな職員室で働きたい」コンテストや、企業との連携に関するワークショップを載せています。いずれも、ワークショップに参加する方々の意見を見える化して、整理して、何を目指して何をするかを決めていきます。互いの考えを見える化すると面倒なことも生じますが、皆が隠し持っていたアイデアや暗黙知が言語化され、職場で共有化できる機会になります。全てのアイデアを採用することはできませんが、ビジョンに照らして、どれから取り組むかを考える良い機会になります。

 教職員には、それぞれ「大切にしていること」があり、働きやすさについても、異なる考えがあります。例えば、Aさんにとっては働きやすくても、Bさんにとっては都合が悪い、あるいはその逆もあります。対話して互いの価値観を知り、議論して皆の力が発揮しやすい環境を整えていく。まれに一人のスーパーマンが解決できることもありますが、多くの場合、一人の視点には限界があります。限界を超えるために、皆の視点を生かすと、よりワクワクした発想が生まれます。

 でも、なかなか自分のアイデアって言い出しにくいですよね。職場を見渡すと、アイデアを言うタイミングを見計らっている人、いませんか?そのタイミングをつくれる人、いませんか?その方々と場づくりを楽しんでみましょう。

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