【職員室改革から(9)】大人が「居たくなる」学校を目指す

横浜市立日枝小学校 学校事務 上部充敬
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 横浜市立日枝小学校には、今年度から「研究デザイン部」が設置されています。この組織は、コーディネーターの教員が中心となって、生活科・総合的な学習の時間に関する研究推進委員会、ICT推進委員会、特別支援SDGs推進委員会、メンターチームの4組織のリーダーと共に、それぞれの取り組みを有機的に紡いで、学校経営に生かしていこうという目的の下に設置されました。私は、その部のファシリテーター役を務めています。

 ファシリテーターとして専門家ではない私は、毎回、試行錯誤の連続です。とにもかくにも、皆の思っていることを引き出し、整理しようと思うのですが、時には話の方向性が見えなくなることもあります。また、誰かの発言に引っ張られてしまうこともあれば、自分が強引に進めてしまうこともあります。頭の回転の遅い私には難しい役回りだと思いながらも、こういった機会はありがたいので続けています。

 さて、研究デザイン部の具体的内容について、少し触れたいと思います。年度当初の会合では、コーディネーターから、なぜ研究デザイン部が必要なのか説明してもらいました。その上で、各リーダーがそれぞれの委員会で何を目指すのかを言語化してもらいました。まだ具体的な取り組みが進んでいない段階でしたが、どの方もすぐに思いを言語化してしまう姿に感動しました。ただ、職種の異なる私には分からない部分もあり、後日、各先生にヒアリングを行いました。そして、先生方が何を大切にしているかを知り、「だから、この先生はこういう挑戦をするんだ」と納得しました。同時に、同じ職場にいるのに、それぞれの先生のやっている「こと」は知っていても、その根本にある価値観を知る機会はあまりなかったことに気付きました。

 研究デザイン部で対話していく中で、ビジョンが決まりました。それは「大人が居たくなる、着任したくなる学校~成長しながら~」です。この学校に居て、もっと子どもたち・教職員と共に成長したいと思える学校。他校に居る教職員が、「日枝小学校に異動したい」と思える学校。私たち教職員が生き生きする姿が、学校教育目標である「生き生き日枝っ子」を育み、その生き生き日枝っ子が、生き生きした社会を創るのだと思います。

 このビジョンの達成のために大切にしていることが、教職員同士の「相互理解」です。そのために、教職員それぞれが「何を大切にしているか」を知ることから始めています。他者を知るだけでなく、自己理解・自己開示も必要となるので、ハードルが高く、進み方はゆっくりです。ただ、この取り組みは、対話し続ける学校づくりの一環です。コーディネーターの「焦らずに進もう」という思いや、ユーモアあふれる先生方からのアイデアによって、じわじわと教職員に相互理解が浸透し、生き生きとした学校経営の土壌づくりにつながっているのだと思います。

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