教員採用試験の最新動向【面接対策】
教員採用試験の面接では、どんな質問が出されるのでしょうか?実際に聞かれた質問や、元試験官の語る「面接でダメな人、キラりと光る人の特徴」をご紹介します。
面接試験は主に2次試験で実施され、個人面接と集団面接があります。人物重視と言われている教員採用試験ですが、評価基準を踏まえた対策と場数を踏む練習が不可欠になっています。
個人面接・集団面接の質問内容は、自治体のホームページ上では公開されていません。また、過去問集などにも載っていないので、過去の受験者から話を聞くなどして、自分で情報を収集する必要があります。
ほとんどの面接が、面接官の質問に答える形式で行われます。その内容は、自己PRや志望動機、教職教養や教育時事などに関する内容です。近年は特に、具体的な指導の在り方や場面対応に関する質問が増加しています。受験者の対応力をみるため、圧迫面接が行われる場合もあります。
以下は、2018年実施試験において、ある受験者が面接官に聞かれた内容です。
自己PR、教育観について問うもの
場面と対応を問うもの
面接官の中心は各校種の校長先生ですが、自治体によっては保護者や教育委員会の職員も参加することがあります。
回答した内容だけでなく、印象や所作、応対の仕方など人物の全体像が評価の対象になります。
面接官である校長先生が評価する一番のポイントは、自分と同じ職場で働ける人物かどうかという視点です。教室で子どもたちにしっかり指導できるか、職員室で協調して働けるかなど、具体的にイメージして評価します。表現力や対応力、誠実さや教職への情熱などを質疑応答のキャッチボールの中で伝えていく必要があります。
形式面では、短い時間で要点から簡潔に話す練習をする必要があります。30秒、1分、3分程度の単位で話をまとめることは意外に難しく、訓練が必要です。入室や着席時の所作、話し方や態度なども印象に大きく左右するので、練習で周囲の人にチェックしてもらいましょう。
内容面では、常日頃から教育課題や実践について、考えを巡らせることが必要です。知識を問う質問以外、正解はないため、どれだけ教師の立場に立って、誠実に考えを深めているのかが評価されます。回答ノートなどをつくって自分の考えを整理することが有効です。
面接官の評価を左右するポイントについて、教員採用試験で面接官経験のある指導者から本音を寄せてもらいました。受験生が意外と見落としている点や、実は大きく評価しているポイントなど、面接指導者から見た本音は?
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ダメな評価を受けてしまう人の例(形式、雰囲気)
ダメな評価を受けてしまう人の例(内容)
キラりと光る人の例(形式、雰囲気)
キラりと光る人の例(形式、雰囲気)
面接の前に、まずは面接表(志願票)を見直しておきましょう。面接票は個人面接の台本です。面接官がその場ですぐに要旨を把握し、質問をしやすい程度にまとめる必要があります。「短く、簡潔に」記述しておくことがポイントです。
また、質問に答えるときの基本的な視点は、さまざまな課題について、教員として“具体的”にどう対処していくのかという視点です。大学での学びや教育実習などなるべく自分自身の経験や体験に基づいて話すと説得力が生まれます。
※2020年実施教員採用試験の合格率。学割購読者から抽出した519名を対象にしたアンケート結果(回収率23.3%)。