原籍校で出席扱い 児童生徒の5~6割 不登校受け入れ団体

2015年8月10日号掲載

何らかの理由で不登校となった児童生徒らを受け入れている全国の民間団体・施設の状況調査を文科省が初めて実施し、8月5日に結果を公表した。それによると、こうした団体・施設に通う義務教育段階の児童生徒の原籍校で出席扱いとしているのは、小学校で5割強、中学校で6割弱だった。納めている月額平均は3万3千円で、経済的支援の必要性を指摘する声も挙がっている。

調査は、小・中・高校生、高校相当の年代で高校に在籍していない者、高校・大学に在籍していない19歳以上の者を対象に実施され、今年3月時点の状況を把握。全国474カ所にアンケートを送付し、319カ所から回答があった。

 設問によって回答数が少し異なっている。 それによれば、在籍者の総数は計7011人。その59・8%、4196人が義務教育段階での在籍者で、男子が30・6%、女子はその2倍の62・2%を占めていた。

 このうち、小学生は1833人、中学生は2363人。原籍校で出席扱いとなっている児童は52・9%、生徒は58・1%だった。  学習カリキュラムを決めているのは49・7%、決めていないのは50・3%で、ほぼ拮抗している。

 学習教材(複数回答)は教科書が77・3%、市販教材が78・9%、団体・施設またはスタッフが独自に作成したり用意したりしたものが72・8%。  教員資格をもつスタッフは36・8%で、このうち教員経験があるのは24・7%だった。

施設・団体の利用会費についても調べた。月額制をとっていると答えたのは262カ所。このうち1万円代から3万円までが38・2%、3万代から5万円までが36・3%。5万円を超えるところも10・3%あった。

活動場所として利用している施設は、公共施設が最も少なく9・2%だった。  アンケートを受けた施設・団体からは「フリースクールや保護者への経済的な支援が必要」「学校に籍を置かなくてもよいようにしてもらいたい」などの声も聞かれた。

都内でフリースクールを開校しているNPO法人東京シューレの奥地圭子代表は「文科省がこうした調査を実施したのは評価できる」と語った。さらに、国からの支援が必要だとし、「在籍者の中には、貧困家庭の子どもが少なくない。東京シューレでは独自の奨学金を設けているが、限界もある。保護者やフリースクールへの経済的な支援制度を早く構築してほしい」と訴えている。

(詳細は「教育新聞」紙面に掲載)

 



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