28年度概算要求 文教関連予算は7.6%増4兆4千億円 文科省

2015年9月3日号掲載

文科省は8月28日、平成28年度予算の概算要求を公表した。文教関連では、昨年度比7・6%増の4兆3704億円となった。「アクティブ・ラーニング」の実施やチーム学校の推進などに向けて、小・中学校の教員3040人増の定数改善を要望した。さらに、次期学習指導要領から小学校高学年で外国語の教科化が始まるので、講習の開発、実施のための予算枠を新たに設けた。

概算によると、公立小・中学校教員の国庫負担金は、昨年度よりも121億円減の1兆5163億円となった。減額は、少子化による自然減3100人で67億円、教員の若返りでの給与減で119億円、合わせて186億円の削減が見込まれるのが要因だ。

 こうしたことから、新たに3040人の定数改善を求めた。内訳は、▽アクティブ・ラーニングの環境整備などに1440人▽特別支援教育の充実やいじめといった学校が抱える課題の対応に940人▽副校長や主幹教諭、学校司書などの専門スタッフを拡充するチーム学校の推進に660人――。

 教員の資質向上には、昨年度よりも3億円増の19億円を計上する。

 (独)教員研修センターの機能強化や、教委と大学が連携して研修を実施する教員育成協議会の整備などを進める。

 次期学習指導要領の充実には35億円を充てる。昨年度比で8億円増となった。アクティブ・ラーニングの視点から小・中・高校の学習指導改訂に取り組む。

 来年度から教科となる「道徳科」には、1億円増の15億円を充てる。このうち新たに設けられたのが、優れた教員の授業をネットで共有するアーカイブ整備で、2億円。

 また考える道徳へと転換を図るために道徳用教材「私たちの道徳」を全国の小・中学校に引き続き配布する。

 いじめや不登校対策の推進には、前年度比12億円増の62億円とした。このうち、スクールカウンセラー(SC)の拡充が一番多く、48億円を占める。

 SCを全公立中学校に配置し、そのうちの公立中学校等200校では、週5日の相談体制を整える。加えて、小中連携型のSC配置による小・中学校の相談体制を、これまでの300校から3100校に増やす。スクールソーシャルワーカーの拡充には10億円を充てる。

 フリースクールの子ども支援には、5億円を新規に設けた。

 高大接続改革の推進については、大幅に増額され、昨年度の1億円から72億円となった。大学入学者選抜の実証実験や多面的な評価の在り方を開発する。

 政府は、省庁の努力で義務的経費を1割減らせば、裁量的経費の要求額を増やすことを認める方針を示している。

 その上で、「新しい日本のための優先課題推進枠」を約4兆円設ける。文科省は、この枠に8403億円を要望。このうち、教育再生には5487億円を投じる。これには、▽アクティブ・ラーニングに向けた教員定数(義務教育費国庫負担金)65億円▽高大接続改革推進プログラム30億円▽学校施設などの老朽化対策の推進2468億円――などが盛り込まれている。

(詳細は「教育新聞」紙面に掲載)

 



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