不登校対策で中間報告 専門教員の位置付け盛り込む

2015年9月7日号掲載

文科省の不登校に関する調査研究協力者会議は、中間報告を取りまとめた。不登校者のカルテとなる「児童生徒理解・教育シート(仮称)」の活用や、不登校対策の専門教員の明確な位置付けが提案された。加えて、教育支援センターの整備推進、スクールカウンセラー(SC)の充実などを盛り込んだ。

児童生徒理解・教育シートには、不登校となった経緯や家族関係、具体的な支援方法といった欄が設けられた。各学校の状況に応じて仕様が変更されることも見込まれる。

具体的には、個人情報保護条例で非公開となっている項目も、必要に応じて設ける。

幅広い支援を行うために、学校や教委、保護者、教育支援センター、警察などの情報共有を視野に入れる。

さらに、校内での不登校対策教員を明確に位置付けるとされた。学級担任や生徒指導、SC、スクールソーシャルワーカー(SSW)などとの連絡調整役として期待される。これは、平成15年の不登校対策の報告書でも配置を要望していたもの。多くのいじめ自殺事案では、学校内外で連携するべき機関や人の間で情報共有がされていないと指摘されており、確たる連絡調整役は必須となる。

また学校復帰を支援する教育支援センターの整備を推進させる。同省の調査によると、平成25年時点で、同センターは全国1286カ所に整備されている。ただ、全自治体の40%が未設置だ。

こうした現状を踏まえ、中間報告では、自治体が施設を提供し、民間が運営する公民協営型も提案した。

同センターは、不登校の児童生徒が通うための受け皿であったが、家庭訪問などのアウトリーチ型支援も実施するよう促す。さらに、自治体への財政支援を求めた。同センターにSCなどの人的配置の増員も訴えている。

義務教育段階であっても、原籍校に通わずに出席扱いにできる不登校特例校の活用推進も明記された。ICTによるオンデマンド型授業を取り入れることも要望した。これはインターネット上で、教員と児童生徒とのコミュニケーションが容易にできる利点がある。

そのほか不登校の児童生徒の発生を防ぐ指導改善や、個別の児童生徒に対応した学習環境の整備などが盛り込まれた。

(詳細は「教育新聞」紙面に掲載)

 



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