デジタル教科書で論議 健康面などへの影響に配慮を

2015年9月28日号掲載

 文科省の「デジタル教科書の位置付けに関する検討会議」が9月15日に第4回会合を開き、新たに検討課題を示した。アクティブ・ラーニングや小学校での英語教科化を踏まえ、次期学習指導要領の策定に向けた視点も必要だとした。さらに、日本小児連絡協議会が、子どものネット依存の現状を報告した。

 新たに示された課題では、「デジタル教科書」には広い意味でデジタル教材も含まれることから、「デジタル版教科書」と便宜上改めた。

 教科書の意義や役割では、教科書以外の他の教材との役割分担についても考えるとした。デジタル版教科書の導入後に、教材も含め、どのような教育環境が提供できるかについても検討を重ねると強調。

 導入後の影響に関しても議論する。デジタル版教科書の使用で定量的な効果が見込まれるのかに関しても考える必要があると指摘。その上で、学校段階や、教科、学力も考慮に入れるとした。またデジタル化の中で、児童生徒の睡眠や脳の発達といった健康面に悪影響を及ぼす可能性があるのかも視野に入れる。

 教科書の位置付けにも言及し、デジタル版の構成要素であるコンテンツやビューアなど、どこまでを教科書として捉えるかも対象とした。

 このほか、紙の教科書について、PDFにするかなどでデジタル化に対応するべきかも課題に挙げられた。

 ネット依存の子どもの健康問題について発表した、日本小児連絡協議会の山縣然太郎山梨大学大学院教授は、ある市の全中学校834人を対象に生活習慣とうつ傾向に関しての調査を実施。これによると、午前0時以降に就寝する生徒の38%がネット使用に問題がった。うつ傾向の生徒の割合では、21%が同様の問題があるとの結果を示した。

 同教授は、ネット依存になると睡眠障害になる可能性が高いと指摘する。さらに「抑うつなどの精神障害の合併症としての報告がある。ICTの活用は、健康面での悪影響を認識した上で、教育現場での活用を考える必要がある」と訴えた。

(詳細は「教育新聞」紙面に掲載)

 



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