絶対評価の事例発表 大阪府教委が制度を説明

2015年10月8日号掲載

全国自治体の高校入学者選抜担当者が集まり、選抜制度の在り方を検討する「平成27年度全国高等学校入学者選抜改善協議会」が9月30日、文科省内で開かれた。大阪府を除き、46都道府県で10年前から導入されている「絶対評価」の事例を発表したほか、来春の選抜から全国学力・学習状況調査の結果を内申点に反映させた独自の絶対評価を実施する大阪府教委が、制度を説明した。

この中で熊本県教委は絶対評価の補正の仕組みを発表(2面に関連記事)。学力検査を実施する5教科では、1、2年生の評定に、3年生の評定を2倍した合計を算出。この評定と学力検査の得点をクロスして補正を出す表を独自に作成した。体育など学力検査を課さない4教科は、補正しない。

絶対評価による評定はぶれが大きいと指摘されるが、同県の場合は比較的に安定してきており、信頼性と公平性が担保されてきた。その状況は、県教委サイトに掲載されている。

都教委は、採点ミスを防ぐための防止策を報告した。今春の選抜試験では、記述式問題もパソコン画面上で正解・不正解をクリックする「デジタル採点」に改めるなど客観的な採点方法を取り入れ、全都立高校の約1割にあたるモデル校20校に、マークシート方式を初導入。来春28年度の選抜では、都立全高校で取り入れる。

また採点のポイントを都教委が示し、各学校が採点基準を示す。誤字脱字に特化した対策も実施する。各学校と都教委で確認する相互点検と都教委の単独点検の2系統で確認する。

採点ミスは、26年度までの3カ年で、計3052件が発覚。今春の入試でも、合否には関係なかったものの、99校で計1064件が見つかった。

このあと、大阪府教委が全国学力・学習状況調査の結果を内申点に反映させる仕組みや趣旨について説明した。

府教委の橋本光能教育振興室高校課長は「全国学力調査を活用することだけが目立っているが、大きくぶれた絶対評価を是正するのが、この制度の目的」と強調した。

一方で、他県の担当者は、府教委が全国学力調査を入学者選抜に活用することについて「公平性を担保するとの観点では理解できるが、うちの県では既に独自の基準で絶対評価を行っているので高校入試に活用することはない」と話していた。

(詳細は「教育新聞」紙面に掲載)

 



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