教員の養成・採用・研修 一体的制度改革で答申素案

2015年10月26日号掲載

教員の養成、採用、研修の一体的制度改革を議論している中教審教員養成部会は10月15日、答申素案をまとめた。教員養成課程について、大幅変更の方向性を打ち出した。教員採用試験の共通問題作成や、教員養成系大学、教委、校長会などで構成し教員育成指標などを検討する「教員育成協議会(仮称)」の創設を盛り込んだ。

素案では、教員養成カリキュラムを大幅変更。教育に関する科目と教育課程および指導法に関する科目を統合し、「教育の基礎的理解に関する科目」を新設する方向を示した。

大学独自の科目内容が編成しやすくなる。必修の教育方法・技術に関わる内容にアクティブ・ラーニングの視点を盛り込むことにも言及。教育実践に関する科目へのインターンシップ導入、従来の教育実習5単位のうち2単位をインターンシップに充てるなどが可能になるようにしていくことが適当とした。インターンシップでは、主に授業指導を行う従来の教育実習とは異なり、部活動や行事など学校での教育活動全般を経験してもらう。

教員採用試験の共通問題作成にあたっての検討内容としては、各都道府県の負担軽減と、(独)教員研修センターの役割についてふれた。前者については、各都道府県が教員採用試験問題を作成する上での負担軽減と、新たな教育課題を踏まえた適切な試験の実施を観点に、各都道府県の採用選考の内容を分析するなど必要な検討に着手するべきだとした。後者については、教員の資質能力の向上に関する調査研究を教員研修センターが行うようになることを考慮し、その知見を、教員採用試験の共通問題を作成する際に、同センターが積極的に関わるべきことを示した。

特別免許状にもふれ、これまで厳しかった授与基準を見直し、多様な人材が教育現場で指導できるよう整備していく重要性を示した。英語を用いて数学や物理などを指導できる外国籍の教員経験者や大学教授などが想定されている。

指定都市と都道府県教委に「教員育成協議会」を新設する考えを提示。同協議会は教員の身につけるべき能力を示す「教員育成指標」を策定し、研修や免許更新講習等について協議する機関となる。研修については、十年経験者研修を廃し、新たに「中堅教員能力向上研修(仮称)」を設けることが望ましいとした。中堅教員の不足が懸念されている中で、経験年数にとらわれることなく、ミドルリーダーを育成するのが目的だ。

(詳細は「教育新聞」紙面に掲載)

 



▼ニュース一覧へ