9割が避難所指定 学校防災機能調査

今年5月1日時点で、全国公立小・中・高校などの9割が避難所に指定されている。国研の「学校施設の防災機能に関する実態調査」で明らかになった。(2面に関連記事)だが、避難所として使用する際の施設利用計画の策定状況は、都道府県や市町村を含む全自治体で5割にとどかなかった。

調査は、全国の公立小・中・高校や中等教育学校、特別支援学校を対象に実施。47都道府県から回答を得た。公立学校の避難所指定は91%、3万1246校となり、前年とほぼ同数だった。指定されている学校数を種別でみると、▽小・中学校2万8177校▽高校2640校▽中等教育学校20校▽特別支援学校409校。もともと数が多い小・中学校が、90%を占めた。つまり、災害時に避難する確率が最も高いのが、小・中学校。

学校が避難所となったときの運用、教委と防災担当部局との連携・協力体制についても調べた。防災計画や防災マニュアルでそれぞれの役割を明確化しているのは、都道府県、市町村を合わせると74%(都道府県37、市町村1298)と昨年の68%より増加した。

学校を避難所として使用する際の施設利用計画の策定状況は、全自治体で49%(都道府県32、市町村853)で、前年の44%よりは増加したが、半数以下にとどまった。

避難所に指定されている学校の防災関係施設・設備の整備状況(この発表データは百分率の小数点第一位まで)は、体育館のトイレ設置が82・3%と最多だった。次いで屋外利用トイレ70・6%、通信装置61・3%の順。いずれも増加傾向となっている。

国研の担当者は「全体としては防災についての取り組みは進んでいる」と語る。その一方で、学校が避難所となった際に活用する施設利用計画が半数の自治体で未策定となっている現状に関しては、「防災に関する知識をもった人材が不足しているのが原因だ」と分析している。