大阪府教委が高校入試活用を断念 全国学力調査の結果利用

文科省は11月25日、全国学力・学習状況調査の結果について高校入試に活用しないよう、禁止事項を実施要項に盛り込む方針を固めた。学校別結果を来春の高校入試の内申点に使用を決めている大阪府教委は、平成29年度以降の使用を断念せざるを得なくなった。

府教委は、来春入試からの絶対評価導入に伴い、公平性の観点から全国学力調査の結果を内心点に活用する方針を決めていた。学校間のばらつきをなくすのがねらい。

こうした府教委の方針に文科省は、「趣旨の逸脱だ」として反対の意向を示していた。これを受け、松井一郎府知事が8月20日、同省を訪れ、下村博文前文科相に全国学力調査の活用を認めるよう迫った。前文科相は現場の混乱を危惧し、来春入試に限って活用を認めた。ただ平成29年度以降の活用は容認しないと明言していた。

11月24日には、府教委の和田良彦教育監と坂本暢章小中学校課長が文科省を訪れ、同省の伯井美徳審議官から、28年度の全国学力調査実施要領に禁止事項を盛り込む方針を伝えられた。

坂本課長は、「現行の実施要項には反しておらず、文科省には理解を求めてきた。29年度以降、入試に活用できないのは非常に残念」とため息交じりに語った。また翌25日の段階で、「27日の教育委員会の会議で、全国学力調査の結果を高校入試に活用するのを正式に断念する見込みでいる」と話していた。

府教委は、代替案について年内に方向性を決める予定だ。客観的な基準が必要だとして、(1)現在、中学校2年生に実施しているチャレンジテストの成績を活用する(2)新たに中学校3年生を対象にしたテストを設ける――の2つの案が浮上している。

一方の文科省は、12月1日に開催予定の全国学力調査の専門家会議で、実施要領に入試活用の禁止事項を盛り込む方針を示す。専門家会議での了承が得られれば、同月上旬には、正式に公表される。実施要領は、全国の都道府県・政令都市教委などに通知される。