カリキュラム・マネジメント 今後は地域ぐるみで

子どもの興味関心を重んじた学びの重要性が再確認された
子どもの興味関心を重んじた学びの重要性が再確認された

中教審初等中等教育分科会教育課程部会「生活・総合的な学習の時間ワーキンググループ」は、第2回会合を12月8日、文科省で開いた。次期学習指導要領に向けた改訂を見据え、生活科と総合的な学習の今後の在り方や改善、充実への協議を深めた。「今後のカリキュラム・マネジメントは、地域ぐるみで進めていくべきだ」などの意見が、委員からでた。

会合の冒頭で、特に議論を深めたい事項について説明。生活科では、「論点整理」で示された「幼児教育と小学校教育との円滑な接続を目指すスタートカリキュラムの中核教科という位置付けと充実」を踏まえ、▽カリキュラム・マネジメントの視点からスタートカリキュラムは具体的にどう編成するべきか▽生活科の本質と指導で育む資質・能力をどう捉え直すか。特に幼児教育で育んだ資質能力を連続的に伸長する視点は何か▽幼児教育との接続や他教科などとの連携の中で、内容事項をどう改善するか――など複数の視点が提示された。

総合的な学習の時間では、「各教科学習との一層の関連の中で、教科横断的な思考に必要なスキルなど、発達に応じた育むべき資質能力の明確化や各教科との関係の整理」という「論点整理」を押さえた視点が示された。これらのポイントをもとに、各委員が意見を交わした。

生活科では「幼小連携カリキュラムやスタートカリキュラムの在り方は学校ごとに検討し、推進している場合が多い。これからのカリキュラム・マネジメントは、学校だけでなく、地域ぐるみで進めていくべき」などと、幅広い視野で考える必要性が提言された。

実例も交え、「地域全体で『持続可能な地域社会の実現』という共通目標を掲げ、共有化しながら、学校の学びを関連付けた展開例もある」などの意見も加わった。

現状の生活科が小学校3年生以降の理科、社会科に結び付く関係を踏まえ、「理科や社会科の単なる下請け的な学びという捉え方をしてはいけない」「子ども自身が自然との関わりの中で抱くそれぞれの驚きや関心の喚起を大切に」「具体的に進路の方向性を決める段階で、自分の思いや志向性を見いだせずに思い悩む子どもが多い。学びの『知』の側面だけにとらわれすぎず、子どもなりの興味関心や遊びや体験から得られる要素は重要」などの意見が出た。

また幼稚園と小学校など、教員は所属する学校種が違えばそれぞれの学びの意味や意義についてなかなか実感的に理解はしづらい。幼小教員が実際に授業を互いに見て知る営みが大切などが示された。

総合的な学習の時間の議論では、「探究的な学びやアクティブ・ラーニングの視点が打ち出されたのが影響してか、特に中学校の実践は内容が充実してきた」などと状況を報告。一方、総合的な学習の特性である「『学際性、実社会との関連性、汎用的能力の育成』は、実際の実践にあたっては、それぞれの要素を関連付けた展開や能力育成が難しい」との課題が示された。

こうした目指す実生活や実社会との関わりや汎用的な力を育む実践を本当に実現するためには「学びの中で多くの試行錯誤や失敗を繰り返す機会を積むしかない。そんな覚悟や目標を教員たちにしっかり持たせるためには、学校全体の教育目標の設定と学びの相関関係を示した図を作成するのが大切」との意見や、各学年の先輩の成功や失敗などの学習記録を蓄積し、継承しながら、有効な学びの更新に生かす工夫も重要などとの視点も示された。

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