理科WGで議論白熱 小中高の接続考える好機

高校理科について委員の意見表明は熱を帯びた
高校理科について委員の意見表明は熱を帯びた

文科省中教審初等中等教育分科会教育課程部会は12月14日、理科ワーキンググループの第2回会合を開いた。教育課程企画特別部会「論点整理」を受けて開催された第1回会合を踏まえ、次期学習指導要領における理科教育の方向性について、「小・中・高の接続を考える好機」などといった意見が、熱を帯びて飛び交った。

この日は、(1)理科教育のイメージおよび理科で育成するべき資質・能力(2)現行学習指導要領の現状と課題について――の2つが議題となった。各委員の意見表明は白熱し、1つ目の議題だけに集中して進行する結果となった。

委員からの多様な意見を挙げると――。

教育課程に関連して、「小・中・高校と発達段階に応じて、課題を科学的に解決する力をつけるに尽きる」「何を学ぶかが大事だが、具体的な探究活動と絡めながら精選して学習指導要領に盛り込むべき」「ただ疑問を持つだけではいけない。疑問を持ったら、観察や実験で解決できる問題として転換する力をつけないと」「内容をもう少し自由に展開でき、それぞれの高校で到達目標を設定できる学習指導要領に」「小学校では、主体的な問題解決、協働的な問題解決、探究の魅力を知る、自然を愛する気持ちを養うのが大事」「高校では必修と選択があるが、多くの学校の実態に合っておらず、カリキュラムの組み換えをしている場合が多い」「『自然に対する畏敬の念』というが、道徳とどう違うのか。理科なりの感性もあるのでは」

科学的な方法論や用語について、「観察と実験では用いるスキルが異なるのを認識するべき」「小学生には難しいが、予想と仮説は別物だから、中・高校ではきちんと分けて言葉を使ってほしい」「比較、関係付け、条件整理は、小3からしっかりやるべき。比較のやり方を身に付け、小4以降は自分からその方法に気付くようにしたい」「分析と解釈について、解説ではもっとしっかり書くべき」「小学校教員はプロセスを大事にするが、知識やスキルが弱い。科学的な概念が高まりにくい」

理科離れや教員の問題では、「小学校高学年に理科を好きでない理由を聞くと、『よく分からないから』と言う。そこを分析して、何が必要なのか考えるべき」「『理科Ⅰ』のように、1人の教員が全領域を担当しなければいけない科目は現実的でない」――など。

全ての意見を聞いた筑波大学教授の片平克弘主査代理は、「小・中・高校と、それぞれの専門によって意見がばらばらだが、向かっているところは同じ」と発言。「小・中・高校の接続を考える良い機会だ」とした。

前回と今回の会合で共通して複数の委員から出た意見は「このWGには、理科が好きな人が集まっているが、世の中にはそうでない人が多い」というもの。理科に興味がない教員が行う授業は、見れば一目瞭然という。その現場の実態を加味した上で、子どもたちの資質・能力を育む学習指導要領が求められている。

関連記事