閣僚折衝で教員3475人減 幼児教育無償化広げる

麻生財務相との折衝に臨む馳文科相
麻生財務相との折衝に臨む馳文科相

政府は来年度予算案の12月24日の閣議決定に向け、昨21日から今日22まで、麻生太郎財務相と各大臣による閣僚折衝が行われている。

初日のトップバッターは、馳浩文科相。平成28年度の公立小・中学校の教員定数については、自然減を上回る削減幅となり、過去最大となった。だだ、加配定数は増加した。

教職員定数では、少子化に伴う自然減3100人に加え、学校統合などによって900人を削減。自然減を上回るこの削減幅は、3年連続となった。

だが、発達障害児や貧困による教育格差など多様・複雑化する教育問題に対応するとして、加配定数525人の増員を決めた。27年度に比べて25人の増となる。

これらの増減により、全体では3475人の減となる。

予算折衝では、財務省から加配を増員する代わりに、学校統合による定数削減を求められた。

これにより、義務教育国庫負担額は27年度当初予算に比べて11億円減の1兆5271億円となった。

幼児教育無償化に関しては、昨年度よりも22億円の追加となり、関連予算が345億となった。

多子世帯の保護者負担軽減策では、年収360万円未満世帯の第二子の幼稚園保育料を半額、第三子以降を無償とする。これまでは、第一子が小学校4年生以上だった場合には、第二子が第一子扱いとなり、減額されずに満額の保育料で、第三子から半額となっていた。この多子計算に係る年齢制限を撤廃し、第三子以降の保育料の完全無償化が図られた格好となった。予算額は、18億円。

またひとり親世帯の負担軽減には、4億円を充てる。市町村民税非課税・市町村民税所得割非課税世帯(第Ⅱ階層=年収270万円未満)の第一子以降は保育料を無償とする。さらに市町村民税所得割非課税世帯(第Ⅲ階層=同360万円未満)では、第一子を7550円(基準額から1千円引き下げ半額)とし、第二子以降を無償とする。厚労省の所管である保育園や認定子ども園も同様の措置を行う見込み。

幼児教育関連予算は345億円となったが、「子ども・子育て支援新制度」に係る予算もあり、内閣府の移管も含まれている。

馳文科相は予算折衝後の会見で、加配教員が増えた背景について、市区町村などの設置者や教育現場の声もあり、いじめや不登校対策の措置だと考えていると語った。

今後の財務省との対応に関して、「少人数教育の成果をエビデンスとして出すほか、他国との比較を行い、総体的に議論していく」と訴えた。