初調査の育児休業1万6千人台 女性管理職過去最高

文科省は平成26年度、公立学校教職員の人事行政状況調査の結果をまとめ、昨年12月25日に公表した。初調査項目の「教職員の育児休業取得状況」では、新規の取得者が1万6千人台となった。校長などの女性管理職は1万1千人超で昨年度より増加し、過去最高となった。精神疾患による病気休職者数が約5千人、わいせつ行為などで懲戒処分を受けた教職員は200人を超えるなど昨年度と同程度で推移している。

調査は、47都道府県と20指定都市の合計67教委を対象に、公立の小・中・高校、中等教育学校、特別支援学校の教職員の人事行政の状況についてまとめた。調査項目は、病気休職者数などの分限処分、交通違反や事故、体罰などの懲戒処分、指導が不適切な教員の認定や措置、育児休業取得状況など。

同調査で初めての調査項目となる「教職員の育児休業の取得状況」では、新規取得者が1万6415人。内訳は男性が316人、女性が1万6099人。育児短時間勤務が847人、部分休業が1235人。

女性の校長や副校長、教頭といった管理職は1万1083人で、過去最高となった。女性管理職の割合は15.7%だった。背景として、各教委で能力実証を行った上で管理職任用の際に勤務地の配慮を行うなど、仕事と家庭の両立がしやすい職場環境を整備した点なども影響していると考えられる。

教職員の精神疾患による病気休職者数は5045人で昨年度と同程度で推移。試し出勤などの復職支援に67の全教委が取り組んでいるほか、53教委が復職後のフォローアップなどに取り組み、同様の支援に力を入れる教委が増えている。

復職フォローアップの具体的な内容としては、▽専門家チームによる集団精神療法や模擬授業、各種グループワークの実施▽勤務校で100時間の学校観察を行った上で、他教員の補助業務などで少しずつ教職に慣れる▽職場復帰訓練実施計画書の作成や4段階の訓練、復職から3カ月程度は支援非常勤講師を配置する――などを実施している。

懲戒処分や訓告などを受けた教職員は9677人。平成25年度から183人増加した。わいせつ行為などで懲戒処分を受けた教職員は205人で平成25年度と同程度。体罰で懲戒処分や訓告などを受けた教職員は952人で、平成25年度と比べて大幅に減少した。

指導が不適切と認定された教員は130人。指導に課題がある教員の研修やサポートの例では、▽教頭やベテラン教員が支援者として授業に関わり指導助言を行う。非常勤講師が一部の授業や軽微な校務を肩代わりし、授業力向上への指導助言を行う▽校長と教委が連携しながら課題に応じた指導計画を作成。指導教員1~3人体制で、計画に沿って指導を行う――などを実施している。

教職員の公募制やフリーエージェント制の取り組みでは、▽校長が自ら人材を公募し、主体的な学校経営力の発揮と教職員の意欲や能力を一層生かした特色ある学校作りの推進を図る▽教員の情熱や意欲を生かし、能力の一層の発揮を促すため、一定の経験を有する教員が自ら専門性や得意分野をアピールし転任先を募集する――などが進められている。

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