中高生は法令違反で自転車事故 シニア層の4~5倍

自転車事故のスタントで安全教室
自転車事故のスタントで安全教室

中・高校生の自転車事故頻度はシニア層の約4~5倍で、主因は法令違反――。

自転車の安全利用促進委員会は1月6日、「中高生の自転車事故実態調査」の結果を公表した。一昨年1年間に起きた自転車事故について分析したもの。自転車事故人数は、中学生が2720人、高校生が9545人。うち法令違反は中学生が1958件、72.0%、高校生が6575件、68.9%だった。

交通事故総合分析センターの資料によると、年齢層別の1千人あたりの自転車事故頻度を見ると、小学生(7~12歳)は2.4%、中学生(13~15歳)は4.1%。高校生(16~18歳)は5.6%。年代が上がるごとに高くなっている。その後の年代では、19~24歳が2.0%、25歳以上は全て1%台前半だ。55~64歳の1.2%、65~74歳の1.4%、75歳以上の1.0%と比較すると、中高生の事故頻度は、中高齢者の約4~5倍に達する高さだった。

中高生の事故件数・生徒数をもとに各都道府県別に1万人あたりの事故率を算出したところ、中・高校生とも群馬県が最も多かった。中学生について多い順は群馬県41.1人、佐賀県28.7人、香川県27.1人。高校生については群馬県97.7人、静岡県81.9人、宮崎県59.7人。

なぜ群馬県で自転車事故が多いのか。背景を見ていくと、1千人あたりの自家用乗用車数が673.8台と全国第1位。総面積1平方キロあたりの道路実延長が5.47キロで全国9位。交通事故発生件数は人口10万人あたり891.2件で全国5位となっている。

また可住地100平方キロあたりの中学校数、高校数は全国平均よりも少ない。このため、通学距離が伸び、自転車の必要度が高い。そこに、自転車事故件数の多さの理由があると見られる。

また、昨年6月に改正された道交法との関係で、全国の3千校の中・高教員に「自転車利用における義務化・推奨」項目について聞いたところ、300校から回答が寄せられた。最も多かったのは「自転車保険の加入」35.0%、「ヘルメットの着用」27.7%など、事故の発生を想定した項目に重点が置かれていた。

半面、自転車整備士によるメンテナンスを受けたのを示すTSマークは14.0%、90の検査項目をクリアした自転車に貼付されるBAAマークは7.3%で、安全性を示す項目は低かった。

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