学校事故対応で指針骨子案 遺族との調整役も

指針の骨子案で議論を交わした有識者会議
指針の骨子案で議論を交わした有識者会議

文科省の「学校事故対応に関する調査研究」有識者会議は1月15日、学校事故に関する指針の骨子案を示した。事故が発生したときの検証の在り方や、学校と遺族らの調整などを行う新たな人材の位置付けについて明記された。3月末にはガイドラインを取りまとめる見通し。

検証は一条校で起こった死亡事故を対象とした。設置者が調査主体となる。はじめに基本調査として設置者の指導・支援の下で事故が発生した日から3日以内をめどに、関係する教職員や児童生徒から聴き取りを行う。

学校での活動が背景として疑われるときや、遺族から要望などがあった場合には、設置者が遺族の意向に十分配慮して必要と判断すれば検証委を設けて詳細調査を実施。委員には中立的な立場の外部専門家が参画するよう示した。具体的には、弁護士や大学教授といった学識経験者を想定している。必要に応じて関係者の参加を認めるよう明示した。

検証委の構成委員とは別に、事実関係を整理する「調査委員」を設けることも盛り込んだ。

検証委による詳細調査では、基本調査の結果をもとに、▽当該児童生徒の健康状態▽事故に至る経過の検証を行い、問題点や課題を洗い出す――。

検証委で作成した報告書は、事故の再発防止に向けて近隣の学校で情報共有し、改善策を講ずる必要があると示した。

死亡事故以外の事案については、設置者が必要と認める場合に検証を実施してはどうかとした。ヒヤリハット事例では、学校に調査の判断を委ねてはどうかとした。

また学校管理下で事故が発生した場合に、遺族と学校との調整役となる「学校事故コーディネーター」を新設するよう提案。市町村の職員や、都道府県や市町村から委嘱された者などを想定している。

このほか骨子案では、被害者遺族・家族支援や未然防止の取り組みなどに言及。

座長の渡辺正樹東京学芸大教授は「学校で事故が起きたときに最低限必要な事項を盛り込まないといけない」と語った。

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