誰かが応援しているよ 五輪メダリストと児童が交流

児童にバタフライのコツを聞かれ、伝授する木村選手
児童にバタフライのコツを聞かれ、伝授する木村選手

東京都千代田区立お茶の水小学校(淺川宏校長、児童数259人)は1月18日、研究発表会を開いた。研究主題は「21世紀をたくましく生き抜く子どもの育成」。オリンピック・パラリンピック教育を推進する同校が、公開授業、研究発表、講演を行った。

同校は、平成27年度東京都教委オリンピック・パラリンピック研究推進研究開発校。公開授業では、6学年全11学級が、さまざまな視点でオリンピック・パラリンピック教育の授業を行った。

視点は、▽運動・スポーツ▽伝統▽国際理解▽心の教育――の4つ。正月料理を通して自国に誇りを持たせたり、外国の言葉や遊びで交流を図ったりした。

2年2組は、新井ひかり教諭による道徳の授業を公開。テーマは「やりぬく心『ゆめにむかって~パラリンピアン木村敬一選手』」。

水泳の木村選手は全盲で、北京とロンドンの2大会連続でパラリンピックに出場。ロンドン大会では100メートル平泳ぎで銀メダル、100メートルバタフライで銅メダルを獲得。今年開催されるリオデジャネイロのパラリンピックへの出場も決まっている。

授業は、北京でメダルを取れなかった木村選手が、諦めずに努力し、ロンドンで2つのメダルを取るまでの気持ちを中心に進められた。「試合で結果が出せなかったとき、どんな気持ちになったか」「それでも練習を続けたのはなぜだと思うか」「メダルをとれたときはどのような気持ちだったか」などについて、児童が想像力を働かせて考え、発表した。

「木村選手が辛いときにも頑張れたのはなぜだと思うか」という、新井教諭からの問いかけに、1人の児童が「仲間も頑張っているから頑張ろうと思ったのではないか」と回答。木村選手は授業の後半で、これを自分の気持ちと合致する意見だと解説した。

児童に向けて優しく丁寧に語りかけ、最後は、「どんなに強い人でも、独りで頑張り続けるのは難しい。友達や家族や先生、皆が応援してくれるから頑張れる。誰かに応援されているのを忘れないでほしい。そして、皆も周りの人を応援してあげなくてはいけない。互いに応援しあって、大きな目標を達成してほしい」と締めくくった。

授業では、水泳を頑張っている児童数人からの質問も受けた。これに対しては、泳ぎの具体的なアドバイスを送る場面もあった。

昭和39年の東京オリンピックで、千代田区は独自の副読本を作成。同校の前身である小川小学校は、オリンピック教育の開発に取り組んだ経緯がある。平成32年のオリンピック開催に向け、再び新たなオリンピック教育の開発と推進に取り組んでいる。

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