参院会館でいじめ勉強会 国会議員や尾木氏も参加

遺族への情報共有が重要と語る尾木氏
遺族への情報共有が重要と語る尾木氏

いじめ問題に取り組むNPO法人ジェントルハートプロジェクトは1月19日、参院議員会館で院内集会「学校事件事故の重大事案における初動調査と情報共有の重要性について考える勉強会」を開いた。法政大学の尾木直樹教授や精神科医の香山リカ氏がいじめ対策について講演した。教員の体罰やいじめが原因で亡くなった子どもの遺族や国会議員らが出席した。

尾木氏は、いじめの現状や滋賀県大津市での第三者調査委委員を務めたときの学校の対応などについて語った。

同氏は、いじめ事案で遺族に情報が共有されない現実について「親の権利が蹂りんされている」と、教委や学校の対応を批判。

大津いじめ中2自殺事案で第三者調査委委員を務めたときの学校の対応について「当該校の校長は、最初は自殺の現場についての説明や案内をしないなどまったく協力的ではなかった」と当時を振り返る。

教員に対して「亡くなった生徒は大切ではないのか」と問うと、「生きている生徒の方が大事だ」と答えたという。

それに対して「亡くなった生徒を大切に思えない教員が、生きている生徒を大切になんか思えない」と断じた。

15日に軽井沢で起こったスキーバス事故で自分の教え子が亡くなったことを引き合いに「これほど遺族の気持ちが分かることはない」と、いじめで亡くなった遺族の思いに自らの思いを重ねた。

続いて精神科医の香山氏が「隠蔽に巻き込まれた子どもたちの精神的影響」をテーマに講演。

はじめに「最近の患者は薬物や異性などに依存する者が多い」と話す。その上で「こうした患者の多くは子ども時代に、親からの性的虐待や学校でのいじめなどを受け、トラウマを負っている」と指摘する。いじめを例に挙げ、「初動調査が確立していれば、トラウマに苦しむことはなかったのに」と語る。

また心のケアについては、「いじめが起きた場合に当該児童生徒に根掘り葉掘り聴くのでなく、学校現場で起きた重大事態には立ち入りすぎないようケアが必要である」と訴えた。

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