オンライン講座の世界潮流 MOOCでコストを抑制

「オープンエデュケーションは変わってきた。学びのニーズを調べてMOOCを提供するようになってきた。システムが進化し、大学の単位と資格がとれるようになった。アメリカでは、大学の教育費の高さが社会問題となっている。MOOCを活用すればコスト抑制にもつながる」と、マサチューセッツ工科大学の宮川繁教授は、オンライン講座の世界的潮流について語った。

これは、(一社)日本オープンオンライン教育推進協議会(JMOOC)と経団連が1月19日、東京都千代田区の経団連ホールで開いたシンポジウム「オンライン学習の世界的潮流と理工系人材育成への導入の可能性」の中で行われた特別講演。

MOOC(ムーク=Massive Open Online Course)とは、大学講師陣による無料オンライン講座。

同教授は学びのニーズについて、「MOOCの現在の利用者は75%以上が大学既卒者。現在、その提供者(プロバイダ)のCousera(コーセラ)で人気があるコースは、ビッグ・データやパイソンなど。その中でも一番成功しているのはジョンズ・ホプキンンス大学のデータ・サイエンスだ。MOOCでは有料修了証を買うことができる。データ・サイエンスは人材が足りず、仕事が山ほどあるから、有料修了証を買う意味がある」という。

また「Couseraからも教材提供者にニーズのあるものをと、注文される場合もある」という。

伝統的な大学の単位修得としては、アリゾナ州立大学が昨年4月に発表した「グローバル・フレッシュマン・アカデミー」を挙げた。

大学1年目(フレッシュマン)の教養科目を、edX(MOOCプロバイダ)で受け、アリゾナ州立大学が単位を与える。MOOC修了後に特別な試験に受かれば、1単位200ドルで単位が修得できる。互換性のある単位として、他大学でも認めてもらえる。

このほかマサチューセッツ工科大学のMicro Mastersなどの事例についても話した。

同シンポでは、文科省や経産省の担当者などによる理工系人材の産学官連携について、講演やパネルディスカッションなども行われた。

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