生活は楽になりました 昔のくらしと道具で実感

児童の調査結果を生かしながら学びを深めた
児童の調査結果を生かしながら学びを深めた

横浜市立平沼小学校(小西俊光校長、児童数565人)は1月21日、「自分の良さを生かし、学びをつくる子」を主題にした生活科と社会科の公開授業研究会を開いた。児童の育ちや学びをつなぎ、学び合いを促す授業づくりを見据えた授業を全学年で公開。3年生の単元「もっと知りたい昔のくらし」では、3世代にわたる日常生活の様子と変化を探究。児童が世代ごとの生活を家族に取材したり、変化する家電と生活の様子を教室で仮想体験したりして、生活の推移を理解。人々のより良いくらしへの願いや努力についても考えを深めた。

3年1組は、冨士村拓郎教諭の指導で、全20時間の単元「もっと知りたい昔のくらし」の後半部を公開した。これまで七輪などの昔の生活道具体験を経て、道具と生活の変化などを年表にまとめた。この時間は、児童らの祖父母から両親の子ども時代、自分たちへと移り変わる道具と生活の変化に着目。それぞれの道具を駆使した生活の一端を教室で実演して仮想体験。それぞれの気付きを発表し、検証し合う展開とした。

児童らの祖父母が子どもだった1950年代は、釜戸や洗濯板などに代わり、炊飯器や洗濯機など家電製品が生活に普及し始めた。児童が祖父母から聞いてきた発表を合わせて、「家電製品が出てきたばかりで、今と比べると性能は良くない。料理や洗濯など同時並行の作業が難しく時間もかかっていた」「子どもが多くて世話が大変」などの様子をまとめた。

両親が子どもだった70年代から80年代にかけては、家電製品の性能がとても良くなり、母親の家事がかなり楽になった。ブラウン管テレビ、ラジオカセット、ファミリーコンピューターなどの普及した家電製品を取り上げ、理解を深めた。両親の共働きや生まれる子どもの数が少なくなっていった点も確認した。

児童らの今のくらしと生活道具では、IH式のクッキングヒーターや炊飯器、スマートフォンなどハイテクでさらに便利な家電製品が普及し、複数の家事が同時にこなせるなど、くらしがとても楽になっている現状を発表し、確認し合った。

一方、生活と道具の変遷を見つめながら、「家事が大変だな」「もっと便利な道具があれば」など、各世代のより良い生活への願いとその思いに応えようと努力した家電開発者の存在についても気付きを深め、生活が変化してきた背後にある人々の思いやたゆまぬ努力への理解も深めた。

研究では、主題の「学びをつくる子」の姿を校内で共通理解し、学習や指導方法を児童の具体的な姿から考えた。その結果、低学年部会では「経験や体験から思いや願いを持ち、進んで学習題材と関わり問題解決する子ども」、中学年部会では「体験や実際の調査活動から自ら問いを持ち、主体的に学習材と関わり問題解決する子ども」、高学年部会では「資料や他者の考えから、互いの見方や考え方を生かし問題解決する子ども」という目標を掲げた。

学びの工夫や視点では、個々の児童にとって価値のある学習材との出会いや自分の成長を感じながら解決する問題設定、児童が自分で気付かない成長を励ますためのつぶやきや表情の変化などを見取る力、自分と他者の学びのつながりが分かる板書などを意識したと報告した。

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