小1が集中途切れず30分 「もっとやりたい!」

30分間集中してカードを作る1年生
30分間集中してカードを作る1年生

横浜市立並木中央小学校(堀部尚久校長、児童数348人)は1月25日、平成27年度国語科公開授業研究会を開いた。研究主題は「言語活動の充実を図り確かな言葉の力を身に付ける学習の在り方~身に付けたい力を明確にした国語科単元づくり」。全国各地から参加者を集め、1年生と3年生の公開授業と研究協議会を実施した。

1年1組は、佐藤千鶴教諭が、教科書の「どうぶつの赤ちゃん」をもとに、同教材文を書いた増井光子さん監修の「どうぶつの赤ちゃん」シリーズを教材に、授業に取り組んだ。身に付けたいのは、▽赤ちゃんの成長を、時間的な順序を考えながら読み取る力▽文章を読んで興味を持ったところなど、文章の中で大事な言葉や文を書き出す力。

本時のめあては、「自分が選んだ動物の赤ちゃんの本を読んで、『びっくり』や『すごい』を見つけ、カードに書こう」。赤ちゃんについて書かれた本を読み、自分が驚いた部分とあわせて、「その赤ちゃんは生後どのくらいか」「驚いた理由や思ったこと」をカードに書く活動をした。

授業では、それまでにライオンやシマウマで同様のカードを書く練習をしてきた。本時は、児童が自分で選んだ動物でカードを作った。

活動のポイントは、本を読みながら、①驚いたりすごいと思ったりした部分には黄色の付箋を貼る②生まれてからどれくらいかが分かる部分には緑色の付箋を貼る。

佐藤教諭は、カードの作成に、30分ものまとまった時間を与えた。活動開始の指示を聞いた研究参加者は、一様に驚いた。その驚きは、研究協議会で大きな話題となった。

参加した小学校教諭のひとりは、「1年生に30分の活動時間をぽんとあげたのにはびっくり。私は1年生に30分あげた経験はない。1年生でも、手だてがあって、やることを理解していれば、30分間集中してできるのだ」と、感動を表した。この感動は、参加者みんなの思いだった。

児童は本を広げ、面白そうな写真を見つけては、その説明箇所を探し、指で文字を追いながら懸命に読んだ。カード作成につまずいた児童には、本文に立ち返るよう佐藤教諭が促した。児童は集中して活動を続け、30分後には「できた!」「もう1枚書きたい!」と楽しそうに声を上げた。

研究協議会では、文科省初中局教育課程課の水戸部修治教科調査官が、「未来を生きる子どもたちのための国語科授業改革」について語った。

教育課程企画特別部会の論点整理で述べられている「育成すべき資質・能力」の3つの柱の重要性を確認。国語科授業づくりの視点として、▽当該単元で育成したい資質・能力を明確にし、その育成に適した言語活動を行う▽子ども自身が目的や必要性を意識して取り組める学習となるよう、学習課題を工夫する▽友達や教師、地域の人との交流を通じて、ものの見方や考え方を広げたり深めたりする▽本や文章を選んで読むなど、自ら本に手を伸ばす子どもを育てる▽学んだことをどう生かすか実感させる▽「大好き」「お気に入り」「知りたい」「伝えたい」を発揮できる場を――などを示した。

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