つっぱり人生が変わった 世界の笑顔に出会って

起業家の小竹さんの話からよりよい生き方を追究
起業家の小竹さんの話からよりよい生き方を追究

東京都小学校道徳教育研究会は、第53回研究発表会を1月25日、町田市立町田第一小学校(宮島徹校長、児童数610人)で開いた。研究主題「自立した人間として、他者と共によりよく生きる児童を育てる道徳教育」を軸に、多様で効果的な道徳科の指導に着目した授業公開や協議を深めた。6年生は「よりよく生きる喜び」を考えるため、起業家の小竹めぐみさんをゲストティーチャーに迎えた実践などを展開。小竹さんは、半生にわたる人生の紆余曲折について写真を掲げながら説明。児童はその生き方を見つめながら、充実した人生に必要な視点を探究した。

6年2組は、主題「自分をみつめて」から、「よりよく生きる喜び」について考える授業を関根史朗教諭の指導で行った。

主題に迫るため、本時前半は小竹さんを教室に招き、これまでの人生について話してもらった。

電子黒板に映し出された画像には、金髪で派手な化粧をした高校生時代の小竹さんが映っている。当時について「自分がいやで自信が持てなかった。仲間とは無理に関わりを続けていて、心から理解し合えず、自分の居場所はない感じだった」と苦しい思い出を話した。

その後、あるテレビ番組の中でつぶやかれた「人には、できない理由を探す人と、できる方法を探す人がいる」との言葉に衝撃を受け、これまでの自分を変えようと、小さな挑戦を積み上げるようになったという。

ヒップホップダンスの教室に通ったり、世界各国を旅したりと、挑戦をどんどん積み上げる中で、小竹さんは失敗を含めて徐々に自信がついていったと話し、心の底から笑えるようになったと世界の旅で出会った人たちとの笑顔の写真を映して振り返った。

同時に、世界の人たちとの出会いを通じて「人はそれぞれ違っていて当たり前」なのを実感したとも強調。幼稚園の先生になった際には、当初、ピアノが苦手なのを、先生だからと子どもに隠していたが、ある時、正直に話したら「じゃー、歌を元気よく歌おう」と励まされた思い出も振り返る。「このとき、違いを認め、支え合う大切さ」を感じたと児童に投げかけていた。

児童は、そんなエピソードから当時の小竹さんの激しく揺れ動く心を想像。「小竹さんが自分を変えようと決意した思い」をそれぞれ追究していった。児童からは、自信がない自分をなんとかしたいと「とても焦る気持ち」があった点や、「ここで変えなくちゃ」「このままではいけない」などの小竹さんの必死の思いを読み解いていった。その後、グループで、それぞれの考えをマインドマップにまとめていった。その中で、小竹さんの「よりよく生きるための軌跡」を見つめ、各自の人生にどう生かすかの参考にしていった。

研究では、主題の「自立した人間」「他者とのよりよい共生」を見据えた道徳教育の在り方を4つの研究部で追究した。

研究部では、児童の意欲的な学びを促すため、「つかむ→深める→生かす→つなげる」の流れによる問題解決的な学習を探究。

研修部では、「考え議論する道徳授業」の開発に向けて、話し合い活動や自己を見つめる学習の充実を図った。調査部では、道徳授業に対する児童と教師の差を調査。よりよい指導方法を探る中で、教師の説話の位置付けなどを工夫している。事業部では、道徳教育の要である道徳科を魅力あるものにするための授業研究に力を注いだなどと報告した。

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