28年度教採はこうだった 文科省が調査

文部科学省は1月29日、平成28年度公立学校教員採用選考試験の実施方法に関する概要調査をまとめた。模擬授業・場面指導の実施状況、特定の資格や経歴をもつ者を対象とした特別の選考など、採用選考の透明性の確保や不正防止の取り組みなどの実施方法について調査したもの。小学校外国語活動に関する試験を実施する自治体が増えるなど、学習指導要領改訂の方向性を見据えた取り組みが進められていることが分かった。

調査は、教員採用の改善に資するため、47都道府県・20指定都市・大阪府豊能地区教委の実施方法について取りまとめている。それによると(「県市」は各自治体)――。1次試験は7月、2次試験は8月に集中して実施。1~3次試験の実施時期は、1次試験が6月=2県市/7月1~7日=3県市/7月8~14日=19県市/7月15~21日=23県市/7月22~28日=21県市

2次試験が8月=57県市/9月=9県市

3次試験が9月=2県市

1次試験は、66県市が7月に実施。2次試験は、8月実施が57県市と多く、9県市が9月に実施。3次試験まである大分県と沖縄県は9月に実施。

合格発表は9月=20県市/10月=48県市

採用内定は8~9月=7県市/10月=53県市/11月=2県市/12月=2県市/2月=1県市/3月 =3県市

採用選考の内容・基準の公表については、全68県市が、試験問題、解答、配点、採用選考基準の公表と成績の本人への開示をしている。志望の自治体については、必ず調べて分析しておくことが必要だ。ただ、一部だけの公表や開示請求による開示の県市もある。採用基準を全て公表しているのは50県市=北海道、青森県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、滋賀県、京都府、兵庫県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、長崎県、熊本県、大分県、鹿児島県、札幌市、仙台市、千葉市、横浜市、川崎市、相模原市、静岡市、浜松市、名古屋市、大阪市、岡山市、広島市、北九州市、福岡市、熊本市

小学校外国語活動についての試験は、筆記試験を52県市(前年度49県市)、実技試験を23県市(同20県市)で実施。ここ数年で着実に増えてきている。

英語関連では、英語の資格による一部試験免除・加点制度・特別の選考は、46県市(同41県市)で実施。そのうち加点制度は、8県市から16県市に倍増。

また小学校の教科等指導(算数、理科、音楽、外国語活動等)充実に向けた特別の選考を6県市(同5県市)で実施している。

実技試験の実施状況は、小学校が理科=2県市/音楽=45県市/図工=5県市/水泳=43県市/水泳以外の体育=47県市。中・高校が音楽=中67県市、高42県市/美術=中65県市、高35県市/英語=中68県市、高54県市

教職経験者や民間企業などでの勤務経験者を対象にした一部試験免除や特別選考については、試験の一部免除が49県市、特別選考が62県市。主な要件は「スポーツでの実績」「民間企業等勤務経験」「国際貢献活動経験」「大学推進や教職大学院修了見込者」など。

障害のある者を対象とした特別選考は67県市で実施。

受験年齢制限は「制限なし」25県市、「51~58歳」1県市、「41~50歳」24県市、「36~40歳」18県市。「制限なし」は前年度の21県市から拡大している。

重視されている面接試験は全68県市で実施。各県市とも、教員としてふさわしい資質や使命感、意欲、適格性を評価するため、面接の回数、時間、方法、面接担当者の構成、面接内容等について、さまざまに工夫を凝らしている。

個人面接は全68県市(前年度全68県市)、集団面接は54県市(同54県市)で行われている。
面接担当者は主に、教委事務局職員や現職校長、教頭等であるが、60県市が民間企業の人事担当者、臨床心理士、保護者等の民間人等を起用している。

試験全体では、作文・小論文49県市、模擬授業55県市、場面指導39県市、指導案作成17県市、適性検査43県市などの内容で実施されている。

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