良い話し方・聞き方の力磨く 対話と気付きで

交流を通して話す力と聞く力を磨いた
交流を通して話す力と聞く力を磨いた

東京都小学校学級経営研究会は、「生きる力を育む学級経営」を主題にした第48回研究大会を1月29日、杉並区立杉並第六小学校(田村満校長、児童数313人)で開催した。研究では、主題を踏まえて「学びを深め合う学級集団づくり」に着目。学習の中の対話、グループ活動、教え合いといった関わりの機会や場の設定などを工夫。2年生の生活科では、自分の成長を振り返る単元学習を実施。児童は、保護者などへの取材で知った各自の幼かったころの様子を発表し、良い話し方や聞き方の力を磨いた。

公開授業2年生の生活科は、加藤牧子、横谷和子の両教諭が、単元「自分はっけん」中盤部を展開をした。

前時までに、児童らの幼いころの思い出を保護者がつづった手紙を読み、さらに知りたい点を保護者にインタビュー。その結果を伝え合う学習とした。

児童らは、両親などから聞いてきた1~3歳ごろの好きな食べ物や遊びなどについてワークシートに記録。互いに記録を発表し、受け止めながら、感想を話したり、もっと知りたい点などを質問したりした。

良い交流の仕方を意識できるよう、相手の意見にうなずいたり、相づちを打ったりするなどの視点を示した「聞き方、話し方名人」などの掲示や促しを図りながら、「相手の発表を共感的に聞き、自分の考えをしっかり話す」力を育んでいくようにした。

児童はワークシートを手に、隣同士から始めて教室内をめぐり、交流を拡大。「私が歩き始めのころ、何度転んでもがんばって自分の力で立ち上がっていた」「幼稚園のころは野球が好きで、試合の生中継をずっと見ていた」などを一生懸命分かりやすく伝えようと努力していた。聞き手は話している児童の顔を見ながら、話を丁寧に受け止めていた。

全体交流では、児童の名前の由来などが明かされた。SMAPが歌った「世界に一つだけの花」のメッセージにあやかった「美花」や、丈夫に育ってほしいとの願いから「丈」と名付けられたいきさつなど、保護者への取材で知った愛情を感じながらの元気な発表が続いた。

一方、発表を聞きながら、多様な視点やもっと深く聞きたい点などを質問して交流を一層深化する展開も重視。発表で児童が気付かない視点を教師が尋ねるといった関わりをしながら、深まり合う交流の力を磨く様子がみられた。

研究では、「学びを深め合う学級集団づくり」を重点課題に、支持的な風土のある学級づくりを追究。学習、生活、環境、連携の4分科会で研鑽し、児童の関わり合う力を高める学習の工夫や、教室環境の在り方などを考えてきた。

学習規律や集団としての共通ルールを設定し維持した上で、伝え、認め、学び合う学習を重視。児童同士で良い点を褒め合う「ほめほめタイム」、ペアやグループ学習などでの話し合いや協同学習の機会の充実などで、仲間を認め合う学びを数多く設定した。

学級目標の掲示などの工夫では、掲示物の目標となる文字をクラス全員で分担して作成。各自の絵や顔のイラストなどを併記するアイデアもあげた。クラスの課題を示しながら、改善できたらクリアマークを入れたり、良い点を記入したりする工夫なども報告した。

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