英語4技能に課題 対話や討論などの言語活動を

〈訂正〉本文内に誤りがあったので訂正いたしました(2月3日)

文科省は2月2日、平成27年度「英語教育改善のための英語力調査」の結果(速報)を公表した。高校生では、前年度と比べて英語力の向上がみられるものの、依然として4技能全てに課題があるのが明らかになった。中学生は初調査だったが、高校生と同様、4技能全てに課題があった。
調査では、英語の4技能がバランスよく育成されているかとの観点から、生徒の英語力を測定した。

それによれば、高校生は特に「話す」「書く」について課題が大きい。一方で、4技能全てで、前年度よりも、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)A1レベルの割合が減少。A2レベル以上が増加するなど、改善がみられた。「書く」項目では、無解答の割合が約30%から18%に減り、得点者は約70%から80%に増加した。

中学生は、国の目標(「CEFRでA1上位相当レベル」が50%)を達成する生徒の割合が、「読む(26.1%)」「聞く(20.2%)」「話す(32.6%)」「書く(43.2%)」など、バランスよく育成されていない。特に「書く」の得点者は、A1上位の割合が43.2%と高い一方で、無解答者が12.6%とばらつきがある。

「英語の学習が好きか」の質問に、「好き」と回答した高校生は44.5%。前年度より2.9ポイント増加したものの、「英語の学習が好きではない」と回答した生徒が半数を超えている。中・高校生ともに、「話す」「読む」のテストスコアが高い生徒ほど、英語の学習を「好き」と回答する割合が高かった。

「どの程度まで英語を身に付けたいか」の質問には、「国際社会で活躍できるようになりたい」「大学で自分が専攻する学問を英語で学べるようになりたい」の選択肢を選ぶ高校生の割合が増加。中・高校生ともに、テストスコアが高いほど、将来の英語使用のイメージが明確な生徒が多かった。

4技能の言語活動に対する中・高校生の意識をまとめると、特に「話す」「書く」の活動が十分ではないとの結果が出た。発表や対話的な言語活動を豊富に体験させる必要性に言及した。

言語活動の指導に対する教員の意識については、中・高校とも技能統合型の指導が十分でないと結論付けた。高校教員養成や研修では、ペア・ワークやグループ・ワークを含めた学習・指導方法の習得や、社会的な話題について「発表、討論・議論、交渉」を行う模擬授業を行うなど、内容改善が求められる。

調査対象は、全国の高校3年生約9万人(国公立約500校)と中学校3年生約6万人(国公立約600校)。「話す」項目については、高校3年生約2万2千人と中学校3年生約2万人(1校あたり1クラス)。実施期間は昨年6月末~7月。今年3月末をめどに結果をとりまとめ、公表する。

調査結果は、学校での指導や、生徒の学習状況の改善・充実に活用される。

関連記事