道徳と教科の関連を表に 国研の研究指定校が発表会

研究を深めた実践が発表された
研究を深めた実践が発表された

国立教育政策研究所教育課程研究センターは、小学校道徳などの平成27年度、同研究所研究指定校の発表、協議会を2月4日、文科省などで開いた。京都市立光徳小学校は、全教育活動に位置付けた道徳教育を推進。各教科との関連性を示す計画表を作成するなどで、望ましい人間関係づくりと道徳的実践力育成を目標に、温かな関係を育む教室環境の工夫などを示した。岩手県盛岡市立河北小学校は、道徳の時間や各教科の指導内容との関連性、重点目標を一覧化した全体計画シートを作成。年度ごとの見直しを加え、指導の改善充実につなげているなどとした。

京都市立光徳小学校は、研究主題「豊かに感じ、自ら考え、よりよく行動できる子」と、サブテーマ「子ども一人一人の心に響く道徳の時間の創造」を踏まえた実践経過を説明した。

研究目標に迫るため、全校の道徳教育全体計画と各学年、各教科で育む道徳的価値の相関を示す計画表を作成。教科の特質に応じた道徳教育を設定し、実践する中で、児童が道徳的価値に気付きを深め、道徳的実践力を育んでいけるようにした。計画表を職員室に貼り出し、教員が常に確認できるようにした。

道徳教育で育む内容項目である(1)自分自身(2)他者(3)自然や崇高なもの(4)集団や社会――との関わりを明示しながら、それらが道徳の時間や各教科で指導されているかを確認するのも大事にした。平成27年度は、「他者との関わり」に注力し、自分を他者との関係の中で見つめたり、望ましい人間関係の在り方を考えたりする授業に力を入れた。

自己有用感や他者への尊重心などを育む学校環境整備にも力を入れた。各学年の教室に、道徳教育で学んだワークシートを掲示したり、授業で使用した道徳キーワードが載った資料を貼り出したりして、児童が学びを振り返りながら、道徳的価値を見つめ直せるようにした。

学校の玄関には、月ごとに全学年の道徳の時間の学習成果を掲示。休み時間などに児童が、各学年のさまざまな学びの様子を見られる工夫などもした。

盛岡市立河北小学校は、研究主題「思いやる心とたくましさを育てる道徳教育」、サブテーマ「自己を見つめ、他者との関わりを深める指導の工夫」の実践を話した。

全教育活動を通して道徳性を養うため、最初に学校教育目標、道徳教育目標、重点目標などを明確化。その上で、学年や教科特性に応じた道徳教育目標や内容を示した全体計画シート「河北輝きステージプラン」を作成した。同プランを活用して、道徳の時間と教科の指導内容の関連性を見つめ、系統性のある道徳教育を計画し、実践できたという。シートの見直しを年度ごとに重ねながら、授業改善につながった点も指摘した。

道徳授業の改善点では、▽気付く▽深める▽つかむ▽広げる▽まとめる――の5段階の指導過程を押さえながら、教材提示や発問、話し合いなどの適切な学習活動を位置付けた授業が進められたとの成果をあげた。

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