防災の第一は自助の徹底 子ども会議でまちの未来語る

自校の取り組みを紹介する児童たち
自校の取り組みを紹介する児童たち

東京都多摩市教委は2月5日、「多摩市子どもみらい会議」を、同市にあるサンリオピューロランドで開催した。「防災」を主題に、児童生徒が各校の取り組みを発表し、グループ協議を進め、発信するメッセージについての検討などを実施。「自分を守れない人に他人は助けられない」「地域とつながり、未来へつなぐコミュニケーションを」など、自助と共助の重要性が語られた。

この日は、同市内の小学校2校と中学校3校から、代表者数人ずつが参加。「助けられる人から助ける人になるために」をテーマに、全員で多摩市の未来を考えた。

まず、児童生徒が自校の特色ある活動を発表。▽炊き出し▽避難所設営▽防災キャンプ▽車いす体験▽高齢者疑似体験▽認知症理解▽毎月11日の募金活動▽モップの柄など避難所にある物を使った担架づくり▽点字体験▽自助パック(非常持ち出し袋)準備▽AED講習――など、さまざまな取り組みが報告された。

続いて、各校の取り組みを参考に、防災についてグループで協議。グループは、学校の枠を超えて、小中混合で構成。当日顔を合わせたばかりのメンバーと協議に入った。これについて同市教委関係者は、「知らない人と話ができないようでは困る。誰とでも話し合いができるようになってほしい」と、子どもたちへの期待を力説した。避難時や避難所で、知らない人と言葉を交わせるのは、大事な力だ。

協議では、「中学生でも、自宅が小学校に近ければ小学校に避難する。もっと小中連携して訓練するべき」「予告なしの避難訓練を増やしたい」「学校以外の避難所を知らないのは問題」「点字、平仮名、英語など、いろいろな人に対応した案内が必要」「自助パックを家族の分もつくる」「案内は高齢者にも見やすいように大きな字で」「小学校中学年からAEDを使えるように」「自分たちが学んだ内容を地域に広げ、多摩市全体の理解を深めたい」「支える側になるためには、まず自分のことは自分でできないと」などの意見が飛び交った。

この協議を経て、児童生徒が決定したメッセージは、「自分の知識を地域の知識へ~防災に強い街づくりへ」。このメッセージは、当日この会議を参観していた同市の行政職員を通して、同市の施策に向けて発信される。

参加した児童は、「中学生の発表から、小学校では行っていない取り組みを知ることができたので、今後に役立てていきたい」「皆の意見をまとめた中学生がすごいと思った。こんな中学生になりたいと思った」などと感想を述べた。

同市は、ESDに力を入れている。防災もESDの重要な課題。同市教委関係者は、「市内の全小・中学校がESDに取り組んでいる。小学校で学び得た力を、中学校でも伸ばしていけるのが多摩市の強み」と語った。

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