学警連やSSW活用で 川崎中1事案の再発を防止

黙祷を捧げる教育委員ら
黙祷を捧げる教育委員ら

川崎中1殺害事案の判決を前日に控え、川崎市教委は2月9日の定例会で、再発防止についての進ちょく状況を報告した。昨年11月に運用が開始された学校警察連絡制度(学警連)では、7件の非行事案情報が共有されたほか、スクールソーシャルワーカー(SSW)の体制を見直し、児童生徒の問題を把握するために、学校巡回を強化するなどの不登校対策が実施されている。

中1殺害事案では、警察と学校との情報共有の不備が指摘されていた。これを受けて市教委は、非行事案の情報共有を可能とする学警連の締結に踏み切った。運用が開始された昨年11月から今年1月末までの間、警察から学校への情報提供は7件。

市教委によれば、この全事案は、▽児童生徒の逮捕また身柄を通告(児相への通告)▽児童生徒の携帯またはスマートフォン、ネットなどのトラブルの2種類だったという。学校から警察への情報提供はゼロだった。

今後は、警察と学校との協議会の場で、情報共有の好事例などを通じて、学警連の運用を図っていくとした。

昨年4月から学校は、校務支援システムを活用して長期欠席傾向を把握している。これに基づいて月3日以上の欠席や遅刻、早退の多い児童生徒を把握し、SSWを派遣する。休みがちな生徒がいれば、市教委が判断してSSWが当該校を巡回するなどして、不登校を予防する。訪問回数は前年度と比較すると36%増となった。問題が発生したときの対応数も同47%と伸びた。市教委は平成27年度からSSWを7人から1人増員して計8人とした。これまでは、学校から派遣要請がなければ、出向かなかった。

このほか、児童生徒、保護者を対象としたモラル教育や人権教育などの推進状況が報告された。

定例会議では、犠牲となった上村遼太さんを思い、黙祷が捧げられた。

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