石巻の児童生徒 6割超が「復興に関わりたい」

平成23年3月11日のままの日めくり/東日本大震災後の石巻市内で撮影
平成23年3月11日のままの日めくり/東日本大震災後の石巻市内で撮影

「自分たちのまちの復興に関わりたい」「私たちの案をもっと活用すべきだと思う」――。子ども支援の国際NGOである(公社)セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ)と宮城県石巻市教委の共同調査によれば、石巻市の6割を超える児童生徒が、自分のまちの復興に関わりたい、9割以上が災害への備えが大切と回答していた。

この調査結果は、2月15日開催の今年度第3回石巻市学校防災推進会議で報告された。

調査は、昨年11月から12月にかけて実施。小・中・高校生合わせて8170人を対象に、教員によるガイダンスのもとで、自記式で回答を寄せてもらった。有効回答者数は8152人。

それによれば、62.4%が「自分たちのまちの復興に関わりたい」と回答。ただ、東日本大震災発災当年度の同様調査では84.4%、翌年度は68.1%、昨年度は64.9%と、発災から時を経るごとに、復興に関わりたいとする児童生徒の割合は減っている。

それでも、何らかの形で「復興に関わった」との回答は61.7%。こちらは、50%後半で推移してきたこれまでの回答を上回った。関わりの具体は、▽募金▽まちの片付け▽地域行事への参加。小学生よりも中高生で多いのは、▽復興計画/復興状況について知る▽復興について意見を発信する▽震災を語り継ぐ。

一方、「関わりたいか」に「いいえ」と答えた37.1%について、その理由を複数回答で尋ねたところ、「何をしたらよいか分からない」「関わる機会がない」「勉強で忙しい」が上位3位。

自己効力感に関わる結果もあらわれた。「復興に関わりたい」と回答した55.2%が「子どもの意見が復興に良い影響を与える」と回答。「関わりたくない」とした75.4%は「影響を与えない」と答えていた。

防災については、「災害に備えることは大切」との回答が95.2%に達した。だが、実際に「災害に備えて何かしている」と答えたのは73.2%で、意識と現実の違いは、石巻市でも見られた。

自由記述には、▽東日本大震災のときは、普段ふざけずに真面目に避難訓練を行っていたから、落ち着いて避難できた。これからも、学校などで行う訓練を真面目に受けてほしい▽地域と学校の連携した訓練が足りないと思う▽あの震災の教訓を生かし切れていないのが腹立たしく、もっと、どうすればよいのか広めるべき▽子どもたちにも防災について学ぶ権利があるのなら、私たちの案をもっと活用すべきだと思う――などが書かれていた。

調査結果にコメントを寄せた安部芳絵工学院大学准授は、「復興に関わりたいかの問いに『いいえ』と答えたからといって、復興への参加意欲がないわけではない。むしろ、『もっと知りたい』『教えてほしい』と考えているのである。これは、私たち大人社会が、子どもにとってアクセスしやすく、理解しやすい形で復興に関する情報や機会を提供できていないのを示している。復興について『知りたい』『教えてほしい』、防災を『忙しくて何をしたらいいかわからないけれど、おとながしてくれるとも思っていない』。そんな子どもたちに向けて求められている具体的方策は、復興・防災の場に子ども参加を組み込んでいくことである」と述べている。

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