大学入試の新テスト 仮説立て思考する問題を例示

論議を重ね、新テストの輪郭が少しずつ見えてきた
論議を重ね、新テストの輪郭が少しずつ見えてきた

新たな入試制度の在り方を検討している文科省の高大接続システム改革会議は2月17日、平成32年度に実施する「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」のマークシート式問題例を示した。単に知識だけを問うのではなく、仮説を立て、論理的に考察を進めて問題を解いていく思考型とした。また学力定着を把握する「高等学校基礎学力テスト(仮称)」については、対象学年を1年生に広げた。回数や実施時期は学校の選択に任せるとした方向性を示した。

この日、マークシート式の例題として示されたのは、物理2問と世界史1問。

物理の問題では、観察・実験の場面を図で示し、他教科と関連するような問いも用意したほか、グラフから必要なデータを読み取り、仮説を立てるような出題も設けた。

これまでの大学入試センター試験と大きく変わったのは、回答の選択肢。計算式の穴埋め問題で、従来は選択肢から正解と考える答えを1つ選ぶ形式だったが、新テストでは、小数点第1位や累乗まで選択しなければならない。これで、正答する偶然性の確率が非常に低くなった。

世界史も、思考力を必要とする出題となった。複数の歴史事象について資料を読み解きながら、多角的に考察する力が試される。正答は1つだけではなく、複数存在する。

一方、「高等学校基礎学力テスト(仮称)」は、当初、夏から秋までの間に、2回の実施を見込んでいた。だが、高校の行事などを考え、学校の判断によって回数や時期を決めるとした。デジタル媒体を活用するCBT導入を視野に入れる。

将来的には、義務教育段階の問題を含むレベル別試験を想定している。

問題作成には、教員が携わるようにする。各高校が実施する定期考査や実力テストの問題をサーバー「アイテムバンク」に登録。改組される大学入試センターがこの蓄積された問題を基に作成する。

ただ、29年の試行実施に向けて体制を整えるのは難しい状況だ。

次回の会合には、「高等学校基礎学力テスト(仮称)」の例題が示される予定。

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