教員育成指標で論議 経験年数に縛られない形で

教員養成の諸課題について議論した
教員養成の諸課題について議論した

中教審初等中等教育分科会教員養成部会は2月18日、第92回会議を都内で開いた。これからの学校教育を担う教員の在り方について、「経験年数にこだわらないで育成を」などの意見が出た。中教審3答申(教員の資質能力、チーム学校、学校・地域連携)の実現に向けては、委員らが推進と予算の問題に言及した。

まず、教員育成指標について、国が示す大綱的な指針はどうあるべきかを議論。事務局から提示された7自治体の指標例を参考に、話し合った。

その中で特徴的だとされたのは、大阪府と横浜市。この2自治体の指標には、「第0期」「市が求める着任時の姿」などの表記で、教職に就く前の準備段階における目標が明記されている。これを見た委員は「指標には養成段階を必ず入れてほしい」と要望した。

またこの2自治体は、「教職何年目」と経験年数で区切る文言を入れていない。事務局はこれを「成長できる教員はどんどん成長してほしいとの期待の表れ」と推測した。

委員は「現実的には、3年目くらいで学年主任などを務める場合がある。経験年数にこだわってはいられない」と、経験の多寡で区切る指標に縛られる不都合を訴えた。

横浜市では、学校現場に対応するために、指標を毎年見直している。一般教員用とは別に、管理職用の指標も策定。これらの点で、委員からの評価が高かった。

平成27年4月現在、都道府県や政令指定都市、中核市の約6割が、教員の到達目標、育成指標、教員スタンダードなどを策定している。そのうち、教委と教職課程を持つ大学が連携して策定したのは約3割との調査結果が公表されている。

「次世代の学校・地域」創生プラン(馳プラン)の実現に向けた報告も実施。3答申で提言された教員改革(資質向上)、学校の組織運営改革(チーム学校)、地域からの学校改革・地域創生(地域と学校の連携・協働)について、事務局が説明した。

委員の「このプランには、国立や私立は含まれないのか」との質問に、事務局は「教委のサポートを念頭に置いているため、公立が中心だが、必ずしも公立だけが行うものではない」と回答。それについて、「では、私立にも予算をつけるのか」と再び質問。

別の委員は、「『私立でも行ってほしいが、予算は公立だけ』となると賛同しかねる。『予算上の問題は今後の検討課題』としてほしい」と強調した。

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