教科横断で新時代の資質能力育む 千葉県が研究発表

さまざまな分野の報告があった
さまざまな分野の報告があった

千葉県総合教育センターと同県子どもと親のサポートセンターは、平成27年度の研究発表会を2月18日、千葉市の同センターで開いた。発表では、これからの時代に求められる資質能力を教科横断的に育成する指導法の研究や、特別支援学級担当者の専門性向上パッケージの開発などが報告された。

「これからの時代に求められる資質能力を教科横断的に育成する指導法の研究」では、次期学習指導要領に向けた方向性を踏まえ、新時代に求められる資質能力を、各教科を横断して育成するための学校体制の在り方や具体的な授業の指導法から探った。

国が「21世紀型能力」として示す言語や数量スキルなどの「基礎力」、問題解決や発見、創造力などの「思考力」、自律的活動力などの「実践力」の3層構造を切り離さずに学校全体で教科横断的に育むのを前提にした。

その上で、この中の「思考力」「実践力」に着目。視点を絞り込みながら、付随する力を合わせて育む方法で、3層構造を共に育む教科横断型授業の在り方を探究していった。

このような視点で実践を進めるには、教員が毎時間、各教科の授業で3層構造を意識し、学校全体で継続的に取り組むのが重要。そこで、国立教育政策研究所が示す7つの「授業、教育課程編成の視点」を参考にしながら、▽問いの工夫▽思考ツールの活用▽リフレクションの設定――を重んじた授業の手だてを検討した。

自ら考えたくなるような「思考を促す問い」との出合いが、子どもたちの主体的思考や課題追究を促進するとし、(1)知識(2)事実を調べる活動を促す(3)根拠から自分の考えを述べる――の3点を意識した問いを学習に応じて組み合わせるようにした。

子どもたちが考えを深めるために必要な思考力を▽比較▽分類――など6つの「思考スキル」として設定。同スキルを育む上で有効となる「思考ツール」を開発しながら適切に活用する視点も研究した。授業目標や特性のもと、どこでそれぞれの思考スキルを使い、磨くかの視点を重視したなどと話した。

リフレクションの設定では、まとめや振り返りを1単位時間内に5分程度必ず組み込み、学習内容を他者に伝え、説明する機会を確保するなどを挙げた。

「特別支援学級担当者の専門性向上パッケージの開発」では、県内小・中学校の特別支援学級に在籍する児童生徒が年々増加している一方、特別支援学級担任教員の3割が経験3年以下などという課題を指摘。

対応として、特別支援学級担任の日々の教育実践の課題解決の糸口や専門性向上に生かせるパッケージによる指導支援のコンテンツ開発と提供を、平成29年度の完成を目指して進めていくとした。

そのため、県内小・中学校の特別支援学級担任を調査し、内容を検討する。コンテンツの概要は、▽学級事務▽教育課程編成▽授業実践▽教材教具▽教育動向――などを盛り込む予定。

その他、▽SNS体験アプリケーションの開発▽入学期の集団不適応軽減のための効果的な取り組み▽全国学力・学習状況調査と千葉県内の様子――などの研究が示された。

関連記事