高校生7割がネットで小遣い稼ぎ 端末で子守の傾向も

ネットトラブルの対策を提案する渡辺氏(左)と工藤氏(右)
ネットトラブルの対策を提案する渡辺氏(左)と工藤氏(右)

デジタルアーツ㈱は2月22日、「第9回未成年者と保護者のスマートフォンやネットの利活用における意識調査発表会」を、都内で開催した。調査では、高校生の約7割がインターネットで小遣い稼ぎをしているのが明らかになった。未就学児の保護者が、子守の道具として端末を与えている可能性も示唆された。

調査は、携帯電話・スマホを持つ全国の10歳から18歳(小4~高3)までの男女と、全国の未就学児から小学校3年生までの子どもがいる保護者を対象に、今年1月8日から14日にかけてインターネットで実施。有効回答数は1213サンプル(子ども618、保護者595)。回答者の世帯収入も参考にした。

それによれば、現在、何らかの携帯電話・スマホを所有する子どものうち、スマホを使用している割合は70.6%。

インターネットで小遣い稼ぎをした経験があると回答したのは、子ども全体の30.7%。高校生では、男子の79.6%、女子の68.9%が経験していた。

小遣い稼ぎの方法は、アンケート調査に答えてポイントをもらうなどの「ポイント交換」が76.8%で最も多かった。

女子高校生は、「自分の使用していた品物などの物品を販売」が19.7%で、他の年齢・性別よりも割合が高い。「デジタル援助交際」なども問題になる昨今、自分の写真や制服などを売っている人が含まれているのではないかとの推測も語られた。

保護者への調査では、子ども専用の何らかの端末を持たせている割合が55.5%。多かったのは、携帯ゲーム機、子ども用携帯電話、市販のタブレット端末。子どもに使用・所有させた理由は「子どもにせがまれたから」が最多で38.7%。

0~3歳児の母親の回答では、「自分が他のことで手が離せないから」が39.3%、「公共の場で静かにさせるため」が32.0%。やむをえず使用させているのがうかがえる。特に、年収300万円未満の世帯では、「他のことで手が離せない」と回答した割合が高かった。ひとり親家庭の保護者が、仕事をしている間に子どもの相手ができないなどの理由で、端末を子守の道具にしている可能性もあるとした。

携帯電話購入時に「フィルタリングの設定説明を受けた」と回答した子どもは47.1%で、実際に現在使用しているのは52.3%だった。

1日の平均使用時間は、子ども全体で3時間。高校生は、男子が4.8時間、女子が5.9時間。男子高校生の23.3%は深夜0時~3時にも使用していると分かった。

インターネットで知り合った人に「会ってみたい」「会ったことがある」と、会うことに抵抗感のない子どもは49.4%。特に女子中・高校生はリアル化を望む傾向が強く、女子中学生は59.1%、女子高校生は68.5%となった。

調査結果について、登壇した渡辺真由子慶應義塾大学SFC研究所上席所員は、「子どもがネットトラブルに巻き込まれる背景には、家庭の経済的事情や孤独、承認欲求への飢え、情報リテラシーの欠如など、さまざまな要因がある。大人は、どの子でも被害に遭う恐れがあると認識し、油断しないで子どもの心に寄り添ってほしい」と訴えた。

同社の、工藤陽介経営企画部経営企画課担当課長は、「フィルタリングなどを使えば、個人情報の漏えいや出会い系の被害は防ぎやすい。一方で、いじめなどの問題は防ぎにくい。フィルタリングや機械の設定で防げる部分は防ぎ、限られた時間や労力は、子どもに寄り添ったり向き合ったりするために使ってほしい」と述べた。

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