特別活動で育む資質能力を議論 目標の未理解も指摘

資質能力の視点や活動の意義を協議した
資質能力の視点や活動の意義を協議した

中教審初中教育分科会教育課程部会特別活動ワーキンググループは第4回会合を2月24日、文科省で開いた。人間関係形成、社会参画、自己実現の3点を踏まえ、特別活動で育む資質能力を検討。小・中・高校を通じた特別活動の意義や役割などについても議論を深めた。

特別活動で育成すべき資質能力の協議では、現行学習指導要領が示す目標である▽人間関係形成▽社会参画▽自己実現と、これまでの論点整理で示された▽何を知っているか、できるか(個別の知識技能)▽知っていることやできることをどう使うか(思考・判断・表現力)▽どのように社会や世界と関わりより良い人生を送るか(学びに向かう力や人間性)という3つの観点に照らしながら、発達段階を踏まえた資質能力育成の視点を話し合った。

委員からは、キャリア教育が目指す「社会の中で自分の役割を果たしながら自分らしい生き方を実現する」というキャリア発達を促す学習過程を踏まえ、現行の目標の一つ「自己実現」に「キャリア発達」の要素を含めては、などと意見が出た。「自己実現」を「自分らしい生き方」とすれば、などもあがった。

「社会参画」の目標の要素である「より良い学級や学校生活づくりなど集団や社会に参画する力、諸問題を解決しようとする力」に関しては、「『より良い学級や学校生活づくり』の観点だけでなく、その先の社会づくりという要素を含ませ、広い視点で学びの意味を捉えられるようにすれば」や、「学校によっては特別活動の話し合いで子どもたちが自分の考えを安心して話せず、空気を読むばかりの状況がある。『より良い学級や学校』が一人ひとりはみんな違うを前提にしながら、子どもたちが話し合いで合意形成を徐々に進める良さを味わう特別活動が実現すれば」などの提案があった。

系統性を踏まえ、小・中・高校で実施する特別活動の意義や役割を考える議論では、米国オハイオ州の学校で活用されている「キャリアパスポート」の事例が報告された。合わせて、学習過程を記録し、振り返りながら評価するポートフォリオ導入の必要性などが提言された。活動後に子どもたちが内容や関わり方などをそれぞれ分析しながら内省する「振り返り」の重要性も指摘された。

学校によっては、特別活動の時間に、本来の学びが行われていない状況がある点も言及。背景には、教員間に特別活動の目標や意味がしっかりと理解されていない点があるのではと問題視した。子どもたちが社会に出たときに求められる力を意識しながら、今一度、特別活動でどのような力を育むかをしっかりと議論すべきなどとした。

またルーブリックなどの評価に伴う労力は、子どもたちの見えにくい良い点などに気付き、褒めるためのツールとして捉えていけば、肯定的な意義を見いだせるのではなどとした。

その他、特別活動では、活動の盛り上がりだけに目が奪われ、活動目標の設定や身に付いた力への意識が希薄になりがち。実践向上のために学校種を超えて活動を互いに視察し、学び合えるようにしたいなどの意見が出た。

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