チームで担任支える 文科省不登校調査研究協力者会議

不登校についてチームで対応する重要性が語られた
不登校についてチームで対応する重要性が語られた

文科省は2月26日、不登校に関する調査研究協力者会議の第12回会合を、文科省旧庁舎で開催。「不登校児童生徒への支援に関する最終報告(案)」について議論した。学級担任の役割の重要性を確認するとともに、「担任をチームで支えていく方針が明記されるとよい」などの意見が発表された。

同報告書(案)の副題は、「一人一人の多様な課題に対応した切れ目のない組織的な支援の推進」。スクールカウンセラー(SC)やスクールソーシャルワーカー(SSW)を含めた、チーム学校としての組織的な支援を目指すとした。その中の「不登校の類型別支援に対する評価について」の項目に記載されたアンケートの結果に関して、さまざまな意見が集まった。

調査は、私立高校在籍生徒のうち、過去に不登校経験がある1965人を対象に実施。調査結果を、「A群:ひきこもり・身体症状・うつ状態」「B群:無気力・家での暴力・昼夜逆転や生活の乱れ」としてクロス集計した。

(1)ABともになし(2)Aだけ(3)Bだけ(4)ABともにありの4タイプに分けて分析し、評価の高い支援と低い支援を割り出した。

これについて委員は、「タイプ別にすると、『この子は電話しないほうがいい』『この子は家庭訪問しなくてもいい』となってしまう恐れがある」と、警鐘を鳴らした。国がこれを明文化すると、「国のお墨付き」で対応が偏る危険があるとした。「この調査を最終報告に掲載するのは、慎重になるべき」との意見に、多くの委員が賛意を示した。

また不登校児童生徒の教室復帰にあたっては、担任の重要性を訴える声が多かった。一方で、「教員の資質の問題ではなく、相性の問題もある」「部活動の顧問の方が関係が深い場合も」などの意見があった。担任が一人で抱えるよりも、SCやSSWなどの専門家や、養護教諭などの協力も得て、チーム学校として対応するのが重要と結論付けられた。

その際は、中心的でコーディネーター的な役割を果たす教員を明確に置くのが大事だと強調された。

学校外施設の活用による指導要録上の出席扱いについては、現在、校長の判断に委ねられている。同じような取り組みをしていても、学校によって認められたり、認められなかったりする。委員からは「どうすれば出席扱いになるのかなど、積極的に明記してもいいのでは」との提案があった。現状では、地域や学校によって判断が異なるものを、国がどこまで踏み込んで書けるのかに注目が集まる。

今会合では、「児童生徒理解・教育支援シートの作成と活用について(案)」も議題になった。

事務局は、「校長をはじめとした管理職を含む『学校側』が作成するシート」と位置付けており、学校全体で取り組むのを前提とした。

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