特支学校が作品展 都教委と伊藤忠商事が初の共同開催

多くの来場者が作品に関心と感動を寄せた
多くの来場者が作品に関心と感動を寄せた

都教委と伊藤忠商事株式会社が共同し、都立特別支援学校児童生徒の美術作品を展示する「アートプロジェクト展~東京の街を彩る」が2月28日まで、港区の伊藤忠青山アートスクエアで開催されている。選考を経た50作品が出展されており、絵画、版画、陶芸、立体造形、書道など多様な分野の秀作が集まった。

都立特別支援学校児童生徒の作品展を企業と連携して実施するのは、今回が初めて。同社は、CSR活動の一環として協賛。同活動の柱でもある障害者支援や次世代育成などを見据え、会場の提供や運営をサポートした。

作品募集では、都立の全特別支援学校から439点の応募があった。審査には、東京芸術大学があたった。

青鳥特別支援学校高等部2年生の須田雄真さんは「虹色のゾウとジャングルの仲間たち」を出展。須田さんは動物や鳥、魚が大好き。普段からこれらをモチーフにした多くの絵を描いている。水中にはサメやクジラ、クマノミ、陸にはゾウやワニやオウムなど、いのちがあふれる躍動感のある世界が描かれている。黄、茶、橙などを織り交ぜた鮮やかな色彩と画用紙いっぱいに動物たちが躍動する大胆な構図が目を引く。

久我山青光学園中学部1年生の吉田ひかりさんは、視覚障害を抱える。創作した造形作品のタイトルは「輝く光」。材料には紙を使用。赤く塗り上げた球体から、黄色に塗った大小の光の帯が四方に広がっていく様子を表している。一つひとつの光には、点字のメッセージが刻まれている。

葛飾特別支援学校高等部1年生の岡本惟希さんは、「岡本ワールド」と題して、独自のデザインをちりばめた作品を制作。左右均等に配置した赤と青の色紙を背景に、アルファベットをデフォルメしたさまざまなロゴがいっぱいの作品を、水性ペンで描いた。

同展では、特別支援学校の児童生徒作品をより広く募集し、公開する機会を設定。子どもたちの芸術分野の優れた才能を発掘したり、障害者や障害者アートへの理解促進を高めたりするのを目指す。これまでは、毎年実施している都の「総合文化祭」などで作品を公開していた。

会期中は、児童生徒の保護者や関係者だけでなく、会場を通りがかった一般の来場者が毎日、多く訪れている。両主催者は「幅広い人々とのつながりが数多く生まれている」と、予想外の来場者数と反響に、喜びの声をあげる。

来年以降の継続についても模索している。

入場は無料。開催時間は午前11時から午後7時まで。

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