映画「いわきノート」 3月11日からYou Tubeで配信

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「おれたちの世代で起こったということは、おれたちでなんとかしなければいけない、ということだ」「心まで汚されてたまるか」「ここに生きている」――。

福島県いわき市を学生が取材して製作した映画「いわきノート」(上映時間86分)が、東日本大震災に思いを馳せる3月11日から、You Tubeで無料配信される。

大震災から2年を経た平成25年、当時の筑波大生10人が共同監督を務め、被災地に暮らす人々の言葉を通じて、その地の未来への思いを描いた。(有)UPLINKと共同製作したこのドキュメンタリー作品は、26年春から東京、大阪、つくばの劇場3館で公開されたほか、国内外での自主上映会やイベント上映が行われてきた。より多くの人に観てもらいたいと、ネット配信を行う。

映画「フラガール」で知られるいわき市は、東日本大震災で446人が犠牲になった。取材クルーが25年9月に訪れたとき、「未来会議inいわき」が開催されていた。大地震と津波と原発事故以来の大きな環境変化を経験し、ストレスや風評被害が重たくのしかかる中での、「未来」に向けたタウンミーティングだった。市内外から、職業も年齢も考え方も異なる人々が集い、自らの経験や思いを語った。

会議の後、カメラは参加者の日常に迫った。教員、高校生、僧侶、子育て中の母親、仮設住宅で暮らす人、サーファー。それら一人ひとりに、1つずつ物語があった。映像は、それらの場面を追いながら、市内の情景を織り交ぜて進む。

学生らは、撮影開始の半年前から現地リサーチと取材のノウハウを学ぶワークショップを受けた。9月に取材合宿を実施し、「福島の人たちの声を世界に届ける」を合言葉に取り組んだ。撮影素材は延べ90時間に及ぶ。

筑波大生は芸術学系が中心。「創造的復興プロジェクト」を立ち上げ、同学の多領域にわたる専門分野と協働した。

今年も、国内およびドイツの、合わせて7カ所で上映される予定だ。

配信に向けて、現在、You Tubeに(https://www.youtube.com/watch?v=zYWEZ1iVnJU)、予告編が投稿されている。

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