つなぐのに3分かかったら使わない ICT環境で意見

ICT環境の整備について具体的な提案が発表された
ICT環境の整備について具体的な提案が発表された

文科省は「2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会」の第2回会合を、都内で開いた。関係者からのヒアリングと、論点整理素案に関する意見の整理などを実施。学校のICT環境について、「準備に3分かかったら、教員は授業でICT機器を使わない。何人に1台といった目標ではなく、『そこに行けばすぐにPCが使える』教室をいくつ用意するかという考え方もしてほしい」との視点が示された。

文科省が提示した論点整理素案について、特に「主な課題と対応案」に関する意見が多く上がった。

「課題について、『体制』や『ICTによる学校・地域連携』の項目はあるが、『ICT環境』がない。環境についてもまとめておく必要がある」との意見があった。これに対して別の委員は、「環境整備は2020年までに達成し、インフラが整っている状態と考える。2020年代を考えたら、コンテンツをいかに増やすのかを具体的に議論しないといけない」と述べた。

「環境整備について明確な目標設定をした自治体が、成功している。自治体が目標設定する際の財政的なヒントがあればいい」との意見もあった。

東京都千代田区立神田一橋中学校長の太田耕司委員は、「現場の教員からすると、3.6人に1台あるかどうかは大きな問題ではない。どこかから何かを持っていき、つながないと使えないという環境であったら使わない」と訴えた。「準備に3分かかったら、教員は授業で使わない。環境整備については、何人に1台というのではなく、『そこに行けばすぐに使える』教室をいくつ用意するかの視点も大事」と強調した。

学校がICTを活用していくための校内体制について、本気で議論するべきだとした委員がいた。「学校内に数人の熱心な教員がいて、ICT活用をリードしている事例がある。ただ、多くの学校にはそのような教員がいない」と言及。「例えば、ICTで活躍できる教員の持ち時数を少し軽減する措置をして、全ての学校に配置し、年間を通して取り組めるような政策を打ち出すころではないか」と提案した。

ヒアリングは、▽千葉県柏市立柏第二小学校▽長野県喬木村▽大阪市教委▽東京都豊島区――の4団体から行った。

長野県喬木村には、第一と第二の小学校2校がある。そのうち、第二小学校は小規模校。小規模校には、集団の中で多様な意見に接する機会が少なかったり、切磋琢磨するライバルがいなかったりするなど、教育的な課題がある。

同村では、ICTを活用し、第一小学校や同村立中学校と連携。統合せずに、学びの質の維持向上を図っている。また小規模校でもたくさんの友人をつくれる可能性を示した。

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