運営ガイドラインが必要 学校図書館充実で協力者会議

チーム学校によるマネジメント視点などを指摘した
チーム学校によるマネジメント視点などを指摘した

学校図書館の整備充実に関する調査研究協力者会議は第4回会合を3月10日、文科省で開いた。学校図書館の整備充実に向けた関係団体ヒアリングや論点整理への意見が交わされた。「新たな教育対応への図書予算の充実」「学校図書館運営ガイドラインの必要性」などが提言された。

関係団体ヒアリングでは、学校図書館整備や司書教諭、図書館資料の選定などで意見が出た。全連小は、平成28年度までの図書館整備5カ年計画に言及。次期計画でも予算確保と充実を求めた。図書購入予算については、平成26年度全連小調査によると、増額校は24.1%で増額率2.5%。減額校は19.6%で減額率13.8%だった。学校図書館図書整備に係る国の地方交付税措置が、地方自治体で生かされていない課題を指摘した。

また司書教諭養成の着実な推進を国に要請。現状の教職員定数の枠内で司書教諭を配置しても、専属の学校図書館業務に携わるのは困難なので「定数外配置」の検討を求めた。

全日中は、主権者教育の実施を踏まえ、学校図書館での複数の新聞配備などへの財政措置充実の検討を要望した。図書館資料の新鮮さを保つための廃棄基準を各学校が備える必要性を示しながら、参考となる国の規準提示を要望した。学校図書館法を踏まえ、司書教諭は必ず図書館業務に当たるなど、機能に向けた環境整備や、同教諭の授業時間数を12時間程度にするなどの体制整備も強調した。

学校図書館の整備充実や人材育成に向けた論点整理のうち、現状と課題では、▽資料整備で図書標準の達成率は向上したが内容の陳腐化した資料が含まれている▽アクティブ・ラーニングの実施など新たな教育ニーズへの対応▽学校司書の専門性に学校間格差がある。水準確保の取り組みは――などがあがった。

委員からは、「学校の教育課程に基づいた内容の資料選定を押さえているのは良い」「司書教諭の力量アップは、資格だけでなく、経験や研さんによる能力育成も大切」と指摘。

「司書教諭や学校司書の活躍や図書館資料の有効活用も、チーム学校としてどう機能させていくかが重要。短中長期目標を設定して進めていきたい」「学校司書の資質能力に関して、個々の子どもの発達特性を知るのが大前提で大切」などの意見も出ていた。

論点整理の今後の対応策では、学校間格差解消のため、図書館資料の整備や学校司書の要件など、国が学校図書館運営事項の標準化とガイドラインを示す必要がある点や各地の標準化推進に支援するなどを示した。

委員は、「図書整備の地方格差がある現状では、単なる一任では具体的な改善が進まない。改善に必要な共通の条件や環境などを明らかにするため、ガイドラインの設定は大切」などと話した。

「長期的、継続性を踏まえた図書整備が重要。デジタルコンテンツも考慮し、学校の実態把握を踏まえたガイドラインを」「ガイドラインの実施を担保する仕組みが必要。ガイドラインを押さえながら各教委の整備や改善に働きかけたり、指針内容を把握しやすくしたりするための工夫が進めば」なども訴えていた。