主体性や人格を育む 部活指導の優秀教員を表彰

傾聴などによる指導が評価された
傾聴などによる指導が評価された

東京都教委は、教師の体罰根絶に向けた取り組みの1つとして、都内公立中・高校と特別支援学校の運動部活動で優れた指導を実践する教師を表彰する「GoodCoach賞」を今年度からスタート。3月14日に、都庁で表彰式を行った。

同賞は、体罰によらない運動部活動の指導で生徒の能力を十分に伸ばし、健全育成に努め、人格形成に良い影響を与えている教師を選考。指導姿勢と指導力、成果を総合的に勘案し、良い指導の在り方を広めるのがねらい。

初回は79人が選ばれた。共通した指導観や実践特性として、上から押さえつける指導ではなく、傾聴や丁寧な説明、話し合いなどを大事にしており、生徒の主体性を重んじ、育む指導が特徴になっている。

受賞者の1人、江戸川区立清新第一中学校の田中康嗣主幹教諭は、サッカー部顧問として、生徒の主体性と誠実に努力する力などを育む指導に力を注いできた。

以前は強力な指示による指導を行っていたが、常に変化するピッチで、生徒が状況を見定め、判断し、行動する力を養うのが大切だと実感。選手一人ひとりが思考し、プレーする力を育む指導に転換したと話した。

選手同士で伝え合う力を育むための「回答ゲーム」や、練習、ゲーム後の振り返りなどに力を入れた。一連の取り組みで個々の選手の思考と判断力を高める一方、互いをリスペクトし、技術に関係なく、練習への誠実な努力を評価する点も大切にした。

サッカーを通じた人間成長を目指し、人としての生き方を大事にしていく中で、チームは真に強くなると訴えてきた。

都立本所高校の宗島光春主幹教諭は、バスケットボール部顧問として長年指導を続けている。部活動を通じて、思いやりを持てる人の育成に尽力。恩師の「競技を代表する選手ではなく、学校を代表する人間になれ」の言葉を胸に「プレーで勝つより、競技者同士の絆が深まる指導」を目指し、実践を続けてきた。

王子特別支援学校の小嶋隆司主幹教諭は、子どもたちの成長を願い、特別支援学校での部活動実施に力を注いだ。部活動創設に向けて、校内の理解や準備を地道に進め、バスケットボールを通じて子どもの可能性を高めた。

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