自殺の予兆や予防視点に 千葉県が教員用リーフレット

啓発リーフレットA4判4ページ
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千葉県教委は、教職員用「児童生徒の自殺防止対策啓発リーフレット~児童生徒を自殺の危機から救うために」を作成。県内の全公立小・中・高校、特別支援学校に配布した。自殺の危険因子と子どもに表れる事前のサイン、自殺予防教育を進めるポイントなどについて示している。

子どもが自殺に向かう危険因子や行動上の特徴では、▽リストカットや薬の過剰摂取など自殺未遂や自傷行為▽うつ病や統合失調症など心の病▽虐待や親の養育態度の歪みなど安心感の持てない家庭環境▽仲間からのいじめなどの孤立感――を指摘。

加えて、これらの傾向をもつ子が示す自殺直前のサインの例として、▽自殺をほのめかす▽行動、性格、身なりの突然の変化▽関心があった事柄への興味喪失▽落ち着きがなくなる▽成績が急に落ちる▽投げやりな態度が目立つ――などをあげている。信頼感のない人間関係では、子どもは心のSOSを出せない。サインを敏感に感じ取れるよう普段から子どもの様子を把握したいと訴える。

子どもからの死の訴えや自殺の危険性を感じたら、教員ひとりで抱え込まず、チームで対応するのが重要と強調。子どもとの関わり方では、▽言葉に出し心配していると伝える(Tell)▽「死にたい」という気持ちについて率直に尋ねる(Ask)▽絶望的な気持ちを傾聴する(Listen)▽安全を確保する(Keep safe)――の「TALKの原則」を提示する。

子どもが自殺する動機の約4割までが「学校問題」に関連しているとされる。居場所づくりと絆づくりを相互に機能させながら、子どもたちが安心して学校生活を送れるようにするのが大事としている。

自殺予防教育の具体的な実施に際しては、▽予防教育の視点を教職員、保護者、地域関係機関などが事前に十分に話し合い、合意形成をしておく▽自殺の実態を中立的な立場で示し、早期の適切な対応が大事であると理解する▽ハイリスクの子をフォローアップする――の視点を示す。

自殺予防教育の目標については、早期の問題認識や悩みが相談できる援助希求的態度を育む点を強調。教育活動の中で「自殺の深刻な実態を知る」「心の危機のサインを理解し、危機に陥った自分自身や友人への関わり方を学ぶ」「地域の援助機関を知る」をあげる。

実際に子どもの自殺が起こった際は、学校管理職を中心に組織的な対応を進める。混乱状態の家族に配慮し、電話ではなく、家庭訪問などで家族に寄り添って話を聞く。

周囲の子どもたちの心と体に現れる反応では、▽自分や他人を責める▽死への恐怖感▽集中できない▽何もないかのように元気にふるまう――などと説明。日頃からストレスにさらされている子どもをリストアップし、スクールカウンセラーなどと協議して、丁寧に対応しようと解説する。

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