標準時数大幅に上回る小・中学校も 高校は個に対応

文科省は、平成27年度教育課程の編成・実施状況調査の結果を発表した。小・中学校の約7割では標準を超える授業時数が設定されており、大幅に上回る学校も多数。高校と比べるとアクティブ・ラーニング(AL)やカリキュラム・マネジメントを意識した取り組みも盛んだと分かった。

今調査は、小・中・高校教育に関する政策の企画や立案に生かすのが目的。調査対象は、全公立小・中・高校・中等教育学校の平成27年度計画について(一部平成26年度実績を含む)。都道府県・指定都市の教委を通して実施した。調査期間は昨年9月29日から11月6日まで。前回調査は平成25年度。

小・中学校の授業時数について、学校教育法施行規則に定める標準授業時数と同数の授業時数を設定しているのは、小・中学校ともに約3割。標準を超えて設定しているのはともに約7割。

全体の平均値でみると、多くの学年で標準授業時数を年間40~50単位時間程度上回る。

一例として小学校5年生では、標準授業時数の980単位時間を年間70単位時間超えて上回る学校が32.5%。前回調査よりも7.5ポイント上昇した。

同学年の年間総授業時数1016時間以上の学校の割合は、▽17年度(旧課程)16.1%▽21年度(新課程の先行実施)30.9%▽23年度(現行課程)41.9%▽25年度51.2%▽27年度53.5%。

個に応じた指導では、少人数指導を実施する割合が、小・中学校ともに67.4%。TTを実施するのは小学校81.3%、中学校83.3%と分かった。

平成26年度に短時間学習を実施したのは、小学校が約74.8%。中学校が約64.8%。短時間学習を実施した学校の、週当たりの実施日数は、小・中学校ともに5日が最も多く、小学校50.4%、中学校73.3%だった。

教育課程内で行う土曜授業については、小学校が24.6%、中学校が25.0%実施していた。実施回数は、小・中学校ともに月1回程度と回答。

ALの視点から授業改善に向けて授業研究や校内研修などの取り組みをしているのは、小学校48.9%、中学校45.7%。取り組みの実施に向けて準備や検討をしている学校も多いのが分かった。

カリキュラム・マネジメントの確立に向けた授業研究や校内研修は、小学校で37.5%、中学校で32.2%が実施している。

高校では、25年度入学者に、卒業までに修得させる単位数について、最低基準である74単位を超えて設定している学科の割合は、全日制課程の普通科で75.5%、同専門学科で80.0%、同総合学科で42.6%。履修させる単位数では、同普通科が98.4%、同専門学科が98.5%、同総合学科が91.5%。
25年度入学者の今年度の週当たりの授業時数については、30~32単位時間を設定している学科の割合が最も高い。

義務教育段階での学習内容の確実な定着を図るための指導については、必履修教科・科目の標準単位数を超えて、増加して配当する手段をとっている学校の割合が比較的高い。

全日制・定時制ともに、個に応じた指導は充実しており、多くの学校で少人数指導やTTを実施しているとみられる。

ALの視点から授業改善に向けた取り組みをしている高校は半数以下。しかし、実施に向けた準備・検討段階の学校もあり、全日制普通科で全く実施していないと回答したのは17.8%だった。

カリキュラム・マネジメントの確立に向けた取り組みは、4割ほどの高校が全く実施していないと判明した。

関連記事