支援年齢引き上げ22歳まで 児童虐待対策強化で提言

厚労省の社会保障審議会児童部会新たな子ども家庭福祉のあり方に関する専門委員会が、児童虐待対策を強化する提言を盛り込んだ報告をまとめた。支援の対象年齢を最長で22歳まで引き上げる方針を明記。児童相談所強化のための増設や機能分化の案も示された。

不適切な養育を受けた子どもや、家庭基盤が脆弱な子どもに対する支援の対象年齢は、現行では、児童福祉法や児童虐待防止法などが定める「児童」は、「18歳未満」とされている。

しかし、現在、一般家庭の子どもの大学や専修学校などへの進学率は76%に達する。子どもの自立を保障する観点に立てば、支援を受ける子どもにも、高校以降の専門・職業教育の機会が提供されるべきとし、支援の対象年齢を「少なくとも20歳未満に引き上げるのが妥当」とした。

また里親委託などの措置を受けていた者について、18歳(措置延長の場合は20歳)到達後も、少なくとも22歳に達した日の属する年度末まで、引き続き必要な支援を受けられる仕組みを整備する必要性にふれた。

児相設置については、これまで「人口50万人に最低1カ所程度」との目標があり、現在、全国に200カ所以上ある。だが、虐待事案が急増している中でこの設置数では、情報共有や対応について丁寧に検討するなどが行えなくなっているのが実情。この状況に対しては「管轄する規模を見直す必要がある」とした。

具体的には、法改正を行い、施行後5年をめどに東京23区で児相を設置できる規定とし、対応が進んでいない中核市にも設置を促す。専門職の育成など、必要な支援を国が行うべきと強調した。

児相の機能強化も優先課題とされ、そのために役割を分化する案もまとめられた。ただ、役割を複数組織で分離すると、狭間に落ちるケースが生じる恐れがあるため、各組織の情報交流を密にする必要があると言及した。

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