卒業見込み生徒に救済措置を 就学支援金不正問題で

救済措置を求めることを決めたTF
救済措置を求めることを決めたTF

三重県伊賀市のウィッツ青山学園高校が、就学支援金を不正受給し、履修内容も不適切だった疑いがもたれている問題で、文科省は3月17日、「広域通信制高校の教育運営改善緊急タスクフォース(TF)」を開いた。同校の今年度卒業見込みの通信制生徒403人に対しては、救済措置をとるよう、所管する伊賀市に要請すると決めた。

同省は、全国高等学校通信制教育研究会(全通研)と三重県によって構成される委員会を3月までに組織し、卒業要件がどの程度整っているか検証して救済措置を検討するよう、同市に求める。救済措置としては、全通研の加盟校で面接指導を受けさせるなどの措置も想定している。

同校によれば、指導内容の全てを全国にあるサポート校である「LETS」に運用をまかせており、学習状況などを把握していないという。今後、卒業見込み生徒がどの程度履修が進んでいるのか、状況を把握するのは非常に難しい状況だ。

同省には同市から、同校の既卒者で、今回の問題を受けて就職内定が取り消されたケースがあったと報告が寄せられた。

同省はこうした状況を懸念し、経団連や経済同友会、日商などの経済団体に対し、同校の生徒に不利な取り扱いをしないよう文書などで協力を求めるとした。また全国の大学や専門学校などにも同様の措置を取るよう要望する。

進路が決まっている卒業見込み生徒の内訳は、▽大学など61人▽専門学校73人▽就職119人▽その他7人――となっている。

同校の通信制課程を生徒数は1192人(卒業見込み生徒を含む)で、今後、在校生の救済措置についても、同省と市と県の三者で検討していく。

会議終了後、報道陣の取材に応じた義家弘介文科副大臣は、「卒業見込み生徒の救済措置を行った上で、在校生についても考えていきたい」と語った。

同校は、高校既卒者を入学させるなどして、国の就学支援金をだまし取った容疑があり、東京地検特捜部が捜査している。

さらに、通信制の生徒を大阪市のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」に連れていき、土産物などの釣銭計算をしたことで数学を履修したとみなすなど、不適切な指導をしていた。

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