個別課題・学力向上でICT活用 導入視点など学ぶ

効果的なICT導入の視点をアドバイスした
効果的なICT導入の視点をアドバイスした

子どもの個別課題への対応や学力向上に向けたICT導入とその活用上のアイデアを提供するICTセミナーが3月18日、東京都千代田区のすららネット本社で開かれた。学校現場での効果的なICT教育と教材購入の視点を、実践事例と合わせて説明。対話型eラーニング学習教材「すらら」の特性と個別の課題を抱えた低学力の子どもをサポートする学びの在り方も提案した。

主催は、eラーニング教材開発を行う株式会社すららネット。効果的なICT活用教育を実現したい各地の学校経営者20人が参加した。

教育ICT化の現状と潮流では、教育再生実行会議の提言「多様な個性が長所として肯定され生かされる教育」の方向性などを指摘。多様な個性を生かす教育には、家庭学習の充実も含み、個々の状況に応じた学びとその見取り、分析が可能なICT活用が欠かせないとし、対話型eラーニング学習教材「すらら」の特性を解説した。

学力向上を実現するための学びでは、▽確かな理解(分かりやすい授業、解説)▽定着(学習内容の反復、確認)▽活用(学んだ内容を試す)――の3点が押さえられなくてはいけないと強調。これまでの多くのeラーニング教材では、この3点をしっかり押さえて学べる仕様が少なかったと課題をあげた。

すららは、小学校高学年から高校の英語、数学、国語の教材を用意。対話型アニメーションによる分かりやすい授業解説と定着のための豊富なドリル演習、学びの活用度を確認する演習問題といった構成を備える。一連の学習プロセスをたどりながら確かな学習ステップが刻める。

授業の解説アニメーションは、子どもたちに人気のアニメ声優が担当。理解に応じた学習進度をスモールステップで選択できる。一方的な授業説明を長時間流さず、適宜、学習者に理解度を問いかける双方向の学びの仕組みも工夫されている。

そのほか、理解のあいまいさを防ぐ記述式の回答項目、子どもたちの学習状況を分析して個々に合った難易度の出題やつまずき部分の判定、指摘を自動で行う機能なども備えている。これらの機能を活用して、大きな学力差や個別の多様な課題に対応する効果的な学びが実現できると呼びかけた。

活用事例も複数示された。幅広い学力層が存在する中で、低学力層の底上げを主目標にすららを取り入れた事例では、▽高学力層の子どもにも応える十分な問題数▽理解度を深めるための双方向授業の提供▽個々の生徒の学習分析が可能――という機能が効果的だったと述べた。

ICT機材導入の注意点については、▽ICTで何を達成するのかの目標設定▽運用組織と担当教員の設定▽管理者や管理方法の決定▽運用のためのシラバス作成――をあげた。

ICT導入の失敗事例から、▽教師主導の学習観▽ICT導入自体が目的▽一部の教員だけがICT担当▽子どもに機器だけを与えて放置――などの注意点も訴えた。

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