事件の遺族「悲しみを生かして」 学校事故対応で指針

事故対応の指針がまとまった有識者会議
事故対応の指針がまとまった有識者会議

文科省の学校事故対応に関する調査研究有識者会議は3月22日、学校事故に関する指針をまとめた。校内で事故が発生した場合に学校は、3日以内に聴き取り調査を実施するよう求めた。さらに学校と遺族らの調整などを行う新たな人材を設置し、活用するよう明示した。同省は、年度内に指針を全国の教委を通じて学校に通知する。学校で起きた事件の遺族である委員からは、「遺族の悲しみを生かしてほしい」と訴えた。

指針では、事故が起きた場合に、発生から3日以内に学校が「基本調査」に着手するよう明記された。教員や事故を目撃した児童生徒から聴き取り、まずは事故の概要を把握する。

さらに設置者が必要と判断したときは、弁護士や大学教授などの外部専門家からなる「調査委員会」を設けるとした。

同調査では、基本調査の結果をもとに、▽当該児童生徒の事故当日の健康状態▽事故に至る経過の検証――などの項目を調べる。

また学校や設置者は、調査委員会の報告書に基づき、再発防止策を策定するよう求める。

この報告書は、都道府県教委などを通じて国(文科省)に提出される。

さらに、学校での事故が発生した場合に、遺族と学校との調整役となる「学校事故コーディネーター」を新設するよう提案した。コーディネーター役には、市町村の職員や、事故対応に精通した大学教授などの学識経験者などを想定している。

このほか、被害者遺族・家族支援や未然防止の取り組みなどのあり方についても明示している。

会議終了後に取材に答えた大阪教育大学附属池田小学校事件で娘を亡くした酒井智恵委員が、「全国の学校に周知し、学校で起きる事件や事故の未然防止につなげてもらいたい」と話した。

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